つくもノヲ”X="1≠ 237
ふと、秋空の流れる雲を見上げる。
夏のあの入道雲はすっかりなくなり、静かにゆっくりと雲が西から
東に流れている。もう秋だ。年月を早く感じる。
人を怒らせる自信と嫌われる自信ならある。
25歳になってようやくそのことに気付き始めた。
この間「無印良品」で買った黄土色メガネに掛け替える。
特に何か変わったわけではない。
私は30を目前にしてこのまま女性と関わることなく、死ぬのだろう。
毎日、毎日、そんな遠い夢を見ながら。
まあ、それもいいかも知れぬ・・・。
従って結婚はできないし、子供もつくれない。親不孝だが・・・。
今年がピークだったかな。
一人で北海道にも九州の熊本にも
ブルートレインとか、他の電車にも乗って旅行したし。
ああ、北斗星のロビーカーでビールを飲みながら過ごした一夜は
よかった。まだ忘れられない。
有楽町で魔法のスパゲティーにも出会えたし。
地元の友達とスナックに初めて連れて行ってもらったし。
両親も親戚も健康だし。
このまま包茎で童貞でも、思い残すことなく死ねるだろう。
中学生で好きになった女の子がいたけど、
特にこちらから気持ちを伝える事もできなかったし、年賀状出しても
帰ってこなかったな。あのとき、私は何を期待していたのか。
大学一年の頃、学校が同じだった奴に道端で出会い、女の子に彼氏が
いることが知った。
伊勢原で電車が止まっているときに一度見かけた。男と一緒だった。
その時からだろう。女の子を好きになる気持ちが無くなったのは。
リアルで女性を襲わないように、日々オナニーに精進している。
ノイズキャンセリングイヤホンで周りの雑音を閉ざして
お気に入りの音楽を聴きながら、私はやがて消える。
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