2007年10月14日日曜日

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10日。
本日の宿は熊本駅前にある「JR九州ホテル熊本」。
チェックインは14:00からなので、朝の7時36分ではまだまだ時間がある。
いろいろと検討した末、どうやら博多とその周辺なら電車で行って、見てまわり
また電車で熊本へ戻れるようなので、博多へ向けて普通電車へ乗り込む。

博多直通の普通電車はないので、鳥栖で乗り換えることになる。
熊本駅は観光駅であるけれど、通勤通学客でごった返す駅でもある。

階段を上り、奥の2番線へ移動する。
これから乗る鳥栖行きもごらん通り、人でいっぱいである。
やたらと若い女性が多いなと思ったら、途中駅の近くに大学があって
ほとんどの女性客がここで降りていった。一気に華やかな雰囲気は消える。

普通電車に乗っていくと、約3時間で博多につく。
台風15号がゆっくりと東に進路を変えて動いていただけに九州の観光はどうなるか
と不安だったが、熱帯低気圧に変わって昨日は雨が降ったようだが
(後で乗ったタクシーの運転手談)雲は多いが、天気が回復しつつあるようだ。

比較的まっすぐな直線路をひたすらに走っていく。
電車内をよく見ていただこう。電車そのものやイス、ドアの色使いなど電車をあまり
意識させない派手なデザインになっている。

つり革のパイプはデザインと機能性に富んでいる。東京の通勤電車もこういう部分を
取り入れて欲しいと思う。



運転席の展望を望める補助席は平日は9時から、休日は終日利用できる。
乗ったときは9時前でランプが消えていたために使えなかったが、いつのまにか
ランプがついていたので、座面をおろして腰を落ち着ける。

途中からゆきの「なは」で見た九州新幹線の工事中の高架が見えてくる。

途中の鳥栖で門司港行きの快速電車に乗り換える。



博多には11時過ぎに到着。ここからある場所へ赴くために福岡市地下鉄に乗り換え。
一日乗車券(600円)を買い、JR筑肥線の筑前深江かその次の大入を目指す。
姪浜までは東京や大阪を走るようにトンネルが続く。

福岡市交通局では乗り換えとして案内しているが、JR筑肥線に直通運転をしており
終点である西唐津まで乗り入れている。





地下鉄はトンネルを抜けて、しばらくは普通に市街地の中をひた走る。
東京なら地下鉄東西線で中野方面へいくときの風景を(といってわかるだろうかw)
イメージしてくれればよい。

だんだんと家が点々となってきて、しばらくすると向こう側に海が見えるではないか!

筑前深江に着いた時点ではすでにこの6両編成の地下鉄は単線を走っている。
次の大入(だいにゅう)で降りることにする。直前に東京駅の本屋で買ってしまった
あの風景が今の目の前に広がっている。

大入で降りる。ここが同じ福岡市地下鉄直通で来られる駅とは思えない。
しかも6両編成の地下鉄はこの単線をさらに西唐津まで走っていくのだ。
おまけに海岸線のそばを走るというなんとも不思議な光景である。




写真ではJR筑肥線の筑前深江~大入間の景色として紹介されていて、
ローカル線なんだと思い込んでいたが、実際に乗ってみたら違っていた。
ここも確かに筑肥線なのであるが、どうも筑肥線らしい(?)筑肥線は唐津から先の
路線のようだ。当初はその唐津から先の風景写真も紹介されていたので、そこへ
いこうと考えていたが、行って戻ること可能だが、そこに行き、見て戻るだけになり
博多駅周辺の観光が時間的に厳しいので、断念した。

大入駅は無人駅である。向かいのホームへの跨線橋と出入り口にキップ投函箱が
あるだけだ。時刻表を見ると、1時間に2本くらいしか来ないようだ。

駅のそばを走る車道の脇を海からの風を浴びながら、筑前深江方面へ少し歩いてみる。
しばらく歩いたところに車の止められるスペースがあり、写真撮影用のスポットに
設置されているようだ。しばらく電車がやってくるのを待つ。
信号が赤から黄色、そして青に変わった。まもなくやってくる。
やってきたのは姪浜方面へ向かう3両編成。トンネルへ入る少し前でデジカメを
構える。

もうしばらくこのまま居たかったが、まだ博多での目的を果たしていない。
筑前深江へ歩いていくにはかなり危ないようなので、大入へ戻って次の電車を待つ。
3分ほどして姪浜方面の電車がやってきた。ゆきと同じ6両編成。


ただ中の座席が違っていた。ここにもデザインと機能性を重視するJR九州の姿勢が
見える。座り心地は劇的に快適ではないが、こうした従来の電車のイメージを変えよう
と電車が頑張っているので、個人的にはうれしい。

車両と車両を仕切るドア。見た目はなんともないが、開けてみたときに驚いた。
なんと片方を開けると同時にもう片方も開くのだ。なんとも親切設計。
これでドア自身がもう少し軽く動いてくれればというのは贅沢というものか。


今度は赤坂で降りることに。(東京の赤坂ではない。念のため)

駅から少し歩いたところに長浜ラーメンの元祖の店があるとwebで知り、
食べてみたいと思ったのだ。
出口を出て、しばらく「大正通り」歩いていく。しばらく歩いていくが、
手元の地図と道路の形状が違うような・・・ふと信号を見る。
「警固」(けいご)???

どうやら見当違いのところを歩いているようだ。近くのセブンイレブンの
店員さんに道を尋ねた。案の定、大正通りを反対方向に歩いてしまっていた。
また赤坂駅まで引き返し、そのまままっすぐに歩いていく。
信号を見る。「法務局前」。どうやら正しい道のようだ。

「舞浜」信号で左に折れて、浜の町公園を目指して歩いていくと
お目当ての店が見えてきた。「元祖長浜屋」である。
ここはタクシー運転手や作業員の昼飯としても利用されているようだ。
店の前にタクシーが止まっている。

web情報では直接店員さんに注文するものと思っていたが、
食券を買って、店員さんに渡す際に「かためん」か「やわめん」を申告するようだ。
ラーメン(400円)だけでなく、文化的に失礼らしいので替玉(50円)も一緒に購入。

中に入ると、まるで市場にあるラーメン(という勝手なイメージ)のようにいくつか
テーブルと周りを囲むように背もたれのない、円形座面のいすに何人かが座って
ラーメンをすすっている。

空いている席を探しながら「かためんでお願いします」と「ラーメン」券を店員の
おにいさんに渡す。ほんの数分でラーメンがテーブルに置かれた。

さっそくいただく。「かためん」だけにズルズルとすするわけにはいかない。
途中でかむようにして食べる。スープを少し飲んでみる。意外なほどに薄味。

食券式といい、独特の注文形式といい、暗黙のルールといい、不覚にも博多にて
ラーメン二郎を思い出してしまった・・・orz

web情報どおり、麺を3分の1残すあたりで「替玉」券をおにいさんへ渡す。
店員の若い人が多く、掛け声からもなんとなく湘南爆走族(ってご存知?)を実写に
したら、出てくるような族あがりのラーメン屋(ってどんな?)を連想してしまう。

替え玉まで食べるとさすがにお腹は一杯で、ラーメンの梯子どころではなくなる。




早々と店を後にして、次に向かったのが博多ポートタワー。
地下鉄は呉服町駅で降りると近い。

しばらく歩いていくと、博多埠頭に建つポートタワーが見えた。
周辺はみやげ物屋だったり、風呂が入れる施設もある。風呂に少し惹かれたが
あまりここで時間を掛けている時間はない。

ポートタワーへは直接入り口があるわけでなく、博多埠頭を行き来する船など関連の
展示がある施設を経由して、エレベーターであがるようになっている。






web情報ではリニューアルされたようだ、無料で利用できる望遠鏡はなく、
1回200円で利用できる望遠鏡が設置されている。覗くタイプではなく、小型テレビ
のような画面がついていて、ズームした風景を見ることができるタイプらしい。
博多埠頭を中心に博多周辺の町並みを見渡すことができる。
利用する人の姿はこのとき一人見かけたくらいである。

本当はその足で福岡タワーも見てみようかと思ったが、この時点で16時を回っている
ホテルのチェックインは18時で予約しているので、そろそろ博多を出ないといけない。
もっと遅くしてもよいのだが、そうすると夜の熊本市電に繰り出す時間が
なくなってしまうので、18:00で予約したのである。

歩き回るのもつかれてしまったので、少しばかり熊本へ投資するつもりで
博多駅までタクシーへ乗っていく。

しばらく走って、タクシーの運転手が話かけてくる。
熊本へは今回初めてで、熊本市内に宿を取っているというと、熊本市内はあまり
見るところはないが、阿蘇なんかいいのではと言う。

九州では福岡には何もないと仰ったが、いやいや長浜ラーメン、博多ポートタワー
調べていなかったが、きっと他にもありますよ?とは言わなかった。

家族サービスも兼ねて、半分仕事で車で周辺を走り回るそうだ。お客がどこにいきたい
といっても迷わず連れて行くのが、このタクシー運転手という仕事である。
ただ連れていくだけでなく、目的地周辺の観光案内もできなければいけないだろう。
そのために常に頭に地図を広げている。大変な仕事である。

そんな談話をしているうちに博多駅の博多口へタクシーは止まる。
運転手に礼を言いながら、駅に向かう。



博多駅商店街。あとでおみやげに時間をとられるのも嫌なので、
頼まれた「かるかん饅頭」、そして個人的においしそうと思った「博多の女」を購入。

普通電車にこれから乗り継いで帰ったのでは、20時前になってしまう。
そこで少し金がかかるが、気になっていたリレーつばめに乗ってみることにした。

16:32発に乗り込む。車内は暗めな色を基調とした高級感ある落ち着いた雰囲気。
自由席だったが、かなりの利用率を誇っているようだ、ほぼ満席に近い状態であった。
当然だが、やはり早い。ものの1時間で熊本まで着いてしまった。
あまりに眠くて、途中いつのまにか眠ってしまっていたが。

熊本駅の改札を出る。右へ曲がってすこし歩いてところにあるのが
今回一夜お世話になる「JR九州ホテル熊本」。
フロントで渡された鍵を渡される。6回の部屋だった。





扉を開けて、スイッチ代わりという鍵を専用のボックスにおくと、
電灯類が一斉に着く。この間取りは、前回の根室で泊まったホテルと同じである。
風呂は室内にあるユニットバスを利用する。

さっそくお湯を張りつつ、正面の窓を開け放つ。
眼科に熊本駅が見える。左側には0A番線に八代行き電車が止まっている。
中央奥には博多方面からの電車が止まろうとしている。
右側はさきほど歩いてきた駅前ロータリーがほんのちょっと見える。




ひとまず汗を流す。さっぱりしたところで市電で夜の熊本を散策することにしよう。

熊本の名物料理(となりつつある?)その名も「太平燕(タイピーエン)」。
市電の辛島町で降りてすぐのところにある百貨店「くまもと阪神」の8階にあるという
ことで、まず辛島町まで乗っていく。

揺られて約15分。辛島町に到着。駅から直接スクランブル横断歩道を渡る形になる。
残念かな、19時半で「くまもと阪神」は閉店。まさにシャッターが閉まるところ・・orz
仕方ないので、熊本ラーメン探しに再度市電に乗り込むことにした。





よくは見えないけれど、たまに窓の外を覗いてみるがよさそうなところがない。
ふと一際明るい通りを通り過ぎた。電停は「通筋町(とおりちょうすじ)」。
後で見たら、駕町(かごまち)通りという名前らしい。

後で行って見ることにして、国府(こくぶ)まで乗って見た。
降りて今度は歩いて通町筋まで戻ってみる。途中にラーメン屋が一軒あったが、
どうも一人で気軽に入る店ではないので、止めておいた。

しばらく歩くが、時折目につくのがラブホテルの毒々しいネオンである。





とうとう先ほどの明るい通り、「駕町通り」に着いてしまった。

この通りだけ見ていると、熊本がどうかはわからない。
一瞬本当に熊本にいるのかと疑ってしまう。
チェーン店の飲み屋があり、ゲームセンターがあり、そしてパチンコ屋がある。

途中の通りで曲がる。「下(しも)通り」というらしい。
ここで一軒の店を発見した。麺工房 中々(なかなか)。

ここのラーメン、そしてビールを頼む。
ビールを飲んでいると、何かつまみはとメニューを見たら「名物豚足」がある。
店は2人で切り盛りしているようで、ちょうど注文の電話があったりと忙しいようで
少し待たされた後に出てきたのが、これ。

見た目何かと思うが、豚足の周りをカリカリの衣で包み、豚足は柔らかく仕上げられ
ビールのつまみとしては最高であった。

ほろ酔い気分で店を後にして、下通りを市電に向かって歩いていく。
市電が通る道に面したところで、ストリートミュージシャンが歌っていた。
若い女の子?がふたりほど少し離れた聴いている光景。その前を市電がゆっくりと
走っていく。熊本の夜の風景である。

太平燕は食べられなかったが、結果的によかったかもしれない。
さすがに昼に熊本ラーメンを食べる気もしなかっただろうし、後で知ったことだが
どうやら夜営業する店があるようで、余計に探し回ることになったことを
考えたら、思わずうまくいったともいえる。

駅にあるコンビニで夜食と、気になっていた「ぼく、オタリーマン2」を購入。
部屋に戻って、スナックを食べながら読み終える頃には夜中の1時近くに。

明日もあるのだ。もう寝なくては。

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