2007年10月28日日曜日

つくもノヲ”X="1≠ 236





「出来事」は注意してみると、けっこう見えるようだ。
ウォークマンを耳に突っ込んで流れる音楽と
ノイズキャンセリング1/8カットは、いやでも目に見える
風景に注意が向く。

台風20号の影響で昼間より雨。昨日も雨。相模川ウォーキング
の予定は台無し。

昼飯を有楽町のあの店で魔法のスパゲティーを食べようと
有楽町へ向かう。

急行新宿行き。
運転席右の窓に陣取り、しばしの風景を眺める。
途中から見るに柄の悪そうな若者2人。普段電車を使って
いる感じではなさそう。透明のビニール傘をつり革に
引っ掛け、立ったり、座ったりを繰り返す。落ち着かない。
どうやら彼は目立ちたがり屋らしい。

本厚木で降りなかったら、そのビニール傘を窓から放り投げて
やろうかと思った。少し気分が悪くなった。

線路を進む。この雨でも上々に乗客で埋まってくる。
海老名駅。歩き回る子供を追っかけるお父さんらしき男性が
通過待ちのこの電車を、やがて通過中のロマンスカーをバックに
しきりに写真を撮っている様子。車掌さんにも撮って
もらっていた。

席に座る人たちが珍しそうに、ちらららと見ている。
観光のパンフレットを見ながら、そして新聞を読みながら、
寝たふりを決めながら、そんな反応が面白い。
別に珍しくはないような気もするが。

撮影が終えると、その男性は近くの座席に落ち着く。
かぶった帽子を見て納得。「箱根親子鉄道展」と
白地に赤い文字で書かれていた。

そうか、「箱根親子鉄道展」の帰りかと思ったが、
これは確か先月に終わっていることを後で知った。
どうやら「箱根親子鉄道展」の帰りであることを
なんとなくアピールしておいて、別に鉄道好きではないよ
と言い訳していたのかとひとり納得。

そんな帽子をかぶらなくても、写真を熱心に撮る姿、
その雰囲気は誰からみても鉄道好きとわかるから。
別に隠さなくても。

その子はしばらく運転席真ん中の窓からじっと流れる
景色を楽しんでいた。飽きてくると、疲れて座り込んで
しまうのを見かけるが、この子は座り込むことなくずっと
立っていた。すぐ座り込む若者と比べて「こいつはできるな」
とひとりで感心。

が、やはり飽きてしまったようで。いつのまにか先ほどの
男性の隣に寄りかかってぐっすりと眠っていた。

13:50。小田急1000形は表参道へ到着。
折りしもタイミングよく多摩急行唐木田ゆきが1000形が停車。
なかなか見られないダブル1000形となった。

半蔵門線への乗り換え階段を上ってところで、若い女性と
海外の男性とのハグシーン。教えてもらったお礼か、
お別れの挨拶かはわからない。

永田町で有楽町線に乗り換え。いつもの96段階段を上りきって
そのまま階段を下りると有楽町線ホーム。
今日は雨。普段有楽町で降りるところを今回は一つ先の
銀座一丁目で降りる。雨に濡れずに例の店にいけるのだ。

D1出口へ向かう連絡通路。やはり寝ている人はいた。
が、今日見かけたのは一人。D1出口の階段にはいなかったが、
先ほど誰かが漏らしたと思われる小便の匂いが階段を上りきるまで
充満していた。最悪に気分が悪くなる。

なので、正直雨でも降っていなければこの駅には降りないのだ。
いや、降りたくないのだ。

寝ている彼らは私の行く末を見ているようで、とても見ていられない。
だから見まいと逃げるように常に有楽町で降りている。

例の店に着く。2番席と角の席と一つずつ空席あり。2番席に落ち着く。
いつもインディアンを注文するが、「カレーソースがもうない」と
言われ、失意の梅のり大盛りを頼むことに・・・。

前にも一度土曜日の閉店間際に行って、カレーソースがぎりぎりだった
ことがあったが、まさか早々とその鍋をひっくり返していたとは
まったくもって想定外であった。

毎週1~2回のペースで通っているから知っているが、圧倒的に
注文数は少ない。たいてい、ナポリタンやジャポネ、ジャリコばかりだ。
歴史的に浅いのか、認知度が低いのかはわからない。
昼間のピークに20人に1人くらいが注文するぐらいか。統計とっていない
からよくわからないが。

インディアンの雰囲気をと、福神漬けを無謀にもぶっ掛けようかなと
思ったが、カレーソースがなければ福神漬けもすでになかった。

梅のりを食べた後に合うとはいえないが、牛乳は頼んだ。
これはこれでいいかもしれないが。やはり不本意であった。

さすがに顔は覚えられているようで、マスターから「またお願いしまーす」
と言われたのがせめてもの救いだった。

地上は雨。歩き回って濡れるのはいやなので、このまま地下鉄を使って
帰ることに。帰りはロマンスカーに乗ろうと丸の内線で新宿まで。

台風20号はさらに失意を呼んだ。ロマンスカー運休。
それも18:00発を最後に以降のロマンスカーが運休。いま18:03。
どちらにしろ、満席だから乗れなかったけれども。

別に焦って帰る必要もないので、8番9番線ホームへ向かう。
各駅停車本厚木ゆき18:13。
各駅ゆえに約2時間かかる帰路。ここで先ほど買った単行本を
取り出す。

川口雅幸 著「虹色ほたる~永遠の夏休み~」

本屋のpopでは「単なる児童書ではないです。本当は大人のための本です」
とあり、他の気になるタイトルにも目移りして、結局はカバーイラスト
の特にワンピースの女の子に萌え(ry・・ではなくて、幻想的なイラストに
惹かれて買ったみた。1600円なり。

だいだいの話の流れは読んでいくと想像はできると思う。
が、読み進めていくとカバーイラストのように蛍が幾重にも見えたあの
儚い夏の日が脳内に広がるのである。
ゲームの「ぼくのなつやすみ」の風景ではなく、もっとも儚い夏の日々。

私自身は故郷が神奈川県内なので、この読み進めていくと鮮明になる
蛍が静かに舞う夏休みというものを経験したことがない。
だからなのか、よけいに儚い。

個人的にさえ子と「青天狗」はなかなかいいキャラクター。

さえ子とそうした夏休みの日々をはげしく妄想しつつ、
本厚木ゆきはダイヤの乱れで海老名止まりとなってしまった。

急行に乗り換え。奇跡が起きた。
「本日に限りまして、次の厚木にも停車致します。」

台風20号とその影響で発生した、線路への障害物除去と
信号機トラブルによるダイヤ乱れで電車の順序が入れ替わることで
起きたまたとない「奇跡」。

この奇跡を写真に収めんと小雨が降るよる厚木駅でデジカメを構える。
奇跡というか、単なるダイヤ調整なのだが。

さすがに後続の電車は各駅だった。

新宿18時過ぎ、急行に乗らずに全各駅に止まったため
2時間オーバーで最寄り駅。もうすぐ20時半だった。

帰ってから400頁近くある「虹色ほたる」を読みきった。
うん、本の中の風景はきれいである。そしてさえ子も(笑)
正直、こんな子が妹ならと申し訳ないが妄想してしまった・・orz

「シスタープリンセス」とか「ぼくのなつやすみ」をやるより
まずはこれは読んでおけとお勧めしておく。

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