2009年2月19日木曜日

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川崎
6:43発

↓ 731M 東海道本線

6:51着
横浜
7:05発

↓ 2610E 東海道本線~山手線
  快速 湘南新宿ライン

7:35着
新宿
8:04発

↓ 9431M 山手線~中央本線~総武本線~成田線~総武本線
  快速 すいごう

10:46着
銚子
11:18発

↓ 銚子電気鉄道

11:22着
観音 ※鯛焼き 飯沼観音
12:19発

↓ 銚子電気鉄道

12:34着
外川 ※地球の丸く見える丘展望館
    徒歩で、犬吠埼灯台へ

犬吠
15:17発

↓ 銚子電気鉄道 

15:34着
銚子
15:48発

↓ 368M 総武本線

16:44着
成東
16:45発

↓ 654M 東金線

17:05着
大網
17:09発

↓ 290M 外房線

17:31着
蘇我
17:34発

↓ 1758A 京葉線
  快速

18:16着
東京
18:31発

↓ 877M 東海道保線

18:59着
横浜
19:03発

↓ 1849K 横浜線

19:36着
町田 


快速「すいごう」で行く、ホリデー・パス+αの旅。
今回はこの臨時快速列車が、新宿から銚子まで運転されるので
銚子まで足を伸ばしてみようと思い立った。

本当は京葉線~内房線を久々に蒸気機関車、「貴婦人」こと
C57が走ると話題になっている「SL春さきどり号」に乗る計画だったが
指定席券は取れなかった。それでも撮影しに行こうかと迷っていた。

昨日の夜、川崎で友人と会い、居酒屋でのささやかな時間を
ビールを傾けながら、世間話に盛り上がった。
友人とは駅前で別れ、そのまま家に帰ろうと思ったが
朝早く起きなくてはいけないことを考えて、川崎駅前のネットカフェで
朝まで過すことにした。久々のネットカフェだが、「魚」のマークの
ネットカフェは「あれ」をするには最適であった。
ブースに分かれているが、仕切っている壁が高く、なおかつドアも
内側から鍵を掛けられるので、人目に触れることがない。
プライバシー性が高く、鍵を掛けていれば安心して仮眠ができる。
これは思わずよいネットカフェを見つけた。


さて朝6時過ぎ。パック料金の8時間となり、ネットカフェを出る。
朝の川崎駅前の交差点を赤い京急が横切っていく。
ホームで買った菓子パンとペットボトルの飲み物を飲みながら、
朝ごはん、やって来た列車でまずは横浜で引き返す。
持参していた時刻表を開いてみると、まもなく横浜から出発した
寝台特急、「サンライズ瀬戸・出雲」がすれ違うらしい。
しばらくしてすぐ隣の線路を独特の色をした車体があっというまに
すれ違っていった。

横浜から湘南新宿ライン。ちょっと贅沢にグリーン車に乗る。
時刻表ではあと1本か2本後の列車でも間に合うが、列車の遅れが
心配というものあるが、ゆっくりと臨時列車を撮影したいからだ。






新宿の7番線にはカメラを構えた鉄道ファンで人が溢れているかと
思いきや、特に目立ったところはなく静かだ。
一本前の特急が走り去ると、しばらくして青と黄色の独特の顔を
した列車がホームにやってきた。
お座敷列車としても座席車としても使用できるジョイフルトレイン。






着いた列車に乗り込む。向かい合わせのボックスシートだが、
観光用だけにシートピッチは広めで向かいに人が座っても、
まず膝がぶつかることはない。窓側の人が席を立つときも
座っている人の足がぶつかる心配もなさそうだ。





大きな窓からは黄色い帯の各駅停車からおなじみの景色が流れるが、
こうした快速列車が普段は通過しない駅を通過していくと、
青いロマンスカーが地下鉄の駅を通過したときのような新鮮さがある。
ホームで待つ人たちも注目している。この優越感も楽しい。






東京の風景から、次第にのどかな風景に変わっていく。
そして駅弁うめぇ。列車に揺られて食べる弁当はなぜか美味しい。
ゆっくりと駅弁を食べ終えて、さらに1時間ほど。
ようやく2時間40分かけて快速列車は銚子へ到着。




ホームへ降り立つと、トイレの汲み取り車のような匂いがしたが
あれは何だったのだろうか?
ホームの少し奥に噂どおりの銚子電気鉄道の銚子駅舎が出迎える。
ホームの中に別の会社線の駅舎があるのは珍しいのかもしれない。
そのすぐ奥には2両編成の列車が待っていたが、やけに乗客が多い。
どうやら団体旅行の客らしい。これほどの満員列車がいつも続けば
銚子電気鉄道としても助かるかもしれないが・・・。
このにわか満員列車は見送り、次の列車がやってくるのを待つ。









良く見ると、臨時の快速列車が停まっている線路から銚子電鉄の線路は
繋がっている。しかし今は、この線路に銚子電鉄の列車が停まることは
なく、分岐した隣の線路に発着するようだ。
もともとJR線のホームを銚子電鉄が部分的に借りているようだ。




次の列車がゆっくりとやって来た。
1両編成の列車だが、鉄道ファンなら知っているだろう横見浩彦が
「鉄子の旅」として関わった「鉄子カラー」である。

列車に乗り込む。実はこの車輌、車内の製造銘板を見て気づいたが、
「帝都高速度交通営団」とあるように、もとい銀座線で走っていた
車輌なのである。よくみると補助灯が残っている。
走っている列車で初めて本物を見ることになった。
今も銀座線はサイドレール方式で電気を取って走行しているが、
この車輌が銀座線を走っていた当時は駅手前のポイントなど
サイドレールが途切れるところは電気が通らないため、少しの間
車内が真っ暗になったそうで、そのときにドア横の補助灯が点灯したそうだ。
もちろん、当時を知らないので伝聞でしかわからないけれど。

パンタグラフや塗装に目を瞑れば、当時の銀座線の車輌が地上で
こうして乗ることができる貴重な鉄道でもあるのだ。





この車輌で途中の観音で下車。降りるとすぐのところに有名な鯛焼き屋。
おばちゃん2人が忙しそうに焼いている。鯛焼きの味はあんことクリームの
2種類。1個ずつ買って、ついでにぬれ煎餅も一袋購入。
袋をぶら提げて、少し歩いたところにある飯沼観音へお参り。
意味がよくわからないが、なんとなく線香と蝋燭を買って、別の蝋燭から火を
もらい、蝋燭台におく。その火から線香を燃やしてそばの大きな鉢に差す。

観音駅へ戻る。ベンチで先ほど買った鯛焼きを食べる。
まずはあんこ。これがすごく甘くてボリュームもすごい。
これで1個90円とはなかなか良心的だ。クリームもゆっくりと味会う。
食べている最中にも地元とおぼしき中学生か高校生の数人も鯛焼きを買っていく。
どうやら学校帰りなんかのちょっとしたおやつという感覚なのだろう。






次の列車で今度は終点の外川まで。
やってきた列車は再び「鉄子カラー」。一旦外川まで行って、銚子まで戻り
またやってきたのだろう。ドアも良く見ると懐かしい。
全身真っ赤の銀色のサインカーブが特徴的だった車輌に使われていたデザインだ。
こんな形で丸ノ内線に思いをふけることができるとは思わなかった。




終点外川に到着。
この駅には駅ノートが5冊あり、1冊目からゆっくりとめくってみる。
ノートを見ていると、遠くは関西からはるばる乗りにやって来たという
書き込みがあり、全国から応援が寄せられているというのは本当であった。
「頑張れ」という書き込みを見ていると、なぜか泣きそうになった。

外川駅前は住宅街のこじんまりとした駅という印象。
何も無いが、駅舎内に貼ってあった案内図の「地球の丸く見える丘展望館」が
気になったので、そこまで歩いてみることにする。

歩いて途中からやがて海に向かって小高いところへ上っていく道の途中、
振り返ると遠くに海が広がっている。
そして白い灯台は犬吠崎灯台である。と、また「鉄子カラー」が外川駅から
発車したのだろう、横切っていく。


「地球の丸く見える丘展望館」、これはおすすめのスポットである。
邪魔するものがない小高いところに見渡す限りの海が丸く広がっている。
屏風ヶ浦に屹立する風力発電の風車は間近でみるともっと迫力あるだろう。
ここでもぬれ煎餅は売っていたが、すこし高いとだけ言っておく。




今度は徒歩で白い灯台を目指す。ちょっとした運動にはよい距離だ。
外川とは対照的に、犬吠駅周辺はホテルもいくつかあるためか、
観光バスやライダーたちがやってきて、灯台そばの駐車場はにぎやかだ。
ここに来るなら、やはり列車に揺られ、鯛焼きとせんべいを食べながら
やってこなければゆっくりと空気を味わえないだろう。
犬吠のホテルで一泊して、また銚子電鉄で帰るのも気軽な旅となる。

犬吠崎の白い灯台は実は登ることができる。上からの眺めは200円を
払ってでも行くべきである。ここもお勧めである。




犬吠崎の駅舎のそばの列車レストラン。
残念ながら今日は営業していない。
犬吠崎の駅舎内はおみやげを販売しており、「銚子電鉄のぬれ煎餅」
と印刷された5枚入りの甘醤油味を一袋買ったら、先ほど観音駅で
買ったのとおなじ、何も印刷されていない無色の袋いっぱいの濡れ煎餅が
サービスでついてきた。思いもかげず、5枚の甘醤油味と2袋にいっぱい
入ったうすむらさきの煎餅と大量の煎餅を持って帰ることになった。

すぐに食べてみようと買った甘醤油とうすむらさきを一枚ずつ食べてみると
やわらかい煎餅は醤油が中まで染みてなかなか美味しい。
これだけ大量の煎餅で、この濃い味ならしばらく家で楽しめそうだ。






帰りは未乗路線の乗りつぶしを兼ねて
総武本線から東金線、外房線と乗換えて・・・。