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【周遊きっぷの旅 5日目】青いEF510と訓練車
↓ 202 函館本線~千歳線~室蘭本線~函館本線~江差線~海峡線~津軽線
急行 はまなす
05:39着
青森
06:04発
↓ 2008M 奥羽本線~羽越本線
特急 いなほ8号
12:35着
新発田
13:18発
↓ 128D 羽越本線
13:46着
新津
14:14発
↓ 3372M 信越本線
快速 くびき野2号
14:55着
長岡
16:31発
↓ 1744M 信越本線~上越線
18:33着
水上
18:36発
↓ 752M 上越線
19:38着
高崎
完全に目が覚めると蟹田付近を走っていた。
左手に海が広がっているから間違いないはずである。5:12。沿線にカメラマン。
中年男性は一眼レフ2台を三脚に構えて佇んでいた。
蟹田。車掌が3 04人先頭車両から車内の前寄りの座席に座った。5:15に発車。
5:21。太平洋から少し離れると暗くしていた車内灯が元に戻る。ハイケンスのセレナーデ
のチャイムが響けばまもなく青森である。
再び青森。2人程のカメラマンが忙しそうにホームを動く。
「はまなす」は5分程してドアが閉まった。少し前はこれ程忙しないものだったろううか。
先頭を牽引してきた赤い電気機関車ED79形が切り離され、しばらくそのまま待機。
6時丁度に中小国方面から赤いディーゼル機関車がゆっくりと入線してきた。
作業員の誘導によって静かに連結された。
6時10分発蟹田行きとなる普通列車キハ40形がこちらのホームに入線してきたのを
見送りながら、発車を待つ特急「いなほ」に乗り込む。
帰りの「いなほ」も日本海がよく見えるように右側の窓側を指定席に確保した。
発車をして2分後。突如見慣れない青い車体がすれ違った。
話題の青いEF510である。北斗星の後継電気機関車としてJR東日本がJR貨物のEF510を
ベースに開発した機関車が青い客車を4両牽引して青森方面へと消えていった。
「試運転」の方向幕を出していたから乗務員の訓練だろう。思いがけないところで実車を
見たが、単車だと貨物の同じ形式に色を変えただけという印象があったが、青い客車と
ともに走っているとなかなかカッコイイではないか。
青森にいたカメラマンはどうやらこれが目的だったようである。できれば「はまなす」と
の新旧世代の並びをファインダーに収めたいということのかもしれない。
6:15。「いなほ」は急停車。鶴ヶ坂を過ぎた辺りだが、車内アナウンスでは小動物が
接触した為に安全確認中とのこと。どうやら小動物は逃げたらしいが、運転士が車体下部
を確認しているという。
窓の下を覗き込むと運転士と思われる男性が1人、車体下部を覗きながら歩いているのが
見えた。正体は「かもしか」らしい。この特急列車が「かもしか」でなくて良かった(?)。
6:30。安全確認が取れた為、もうすぐ運転再開の車内アナウンス。
6:32。ゆっくりと特急列車は動き出した。15分の遅れをどうやって取り戻すのだろうか。
今回の旅は今までの経験から遅れてもよいように行程をに余裕を持たせているので影響は
ないのだが、定時運転が前提の日本の鉄道の誇りにかけて
少しでも遅れを取り戻そうとするだろう。
弘前。15分遅れ。デットセクションを通過する前に車内アナウンスが告げいていたが、
五能線が接続のために待っているようだ。
6:38発の五能線は10分程の遅れで発車するようであった。弘前では同じ指定席車両に
数人乗ってきた。弘前は14分遅れで出発。1分遅れを取り戻したようである。
津軽湯の沢。7:10通過。少しずつ遅れを取り戻そうと頑張っているようである。
陣場~白沢では下り線だけが右へカーブしながら単線の高架線となり山の中へと別れる。
今回も窓の外は気持ちの良い天気である。
白沢を通過。道路の青い看板には「秋田まで122km」。7:20。青い客車とすれ違い。
時刻表によれば寝台特急「日本海」であろう。
大館。7:24着。定刻より12分遅れ。徐々に遅れを取り戻している。大館を出てから
田んぼの小道でこちらにカメラを向けている中年女性。
秋田から先の青森には一日一往復だから貴重な撮影機会である。
左斜め向かいの中年夫婦は本州へ旅行中だろうか。特にご主人の方が楽しくて興奮を
隠せない様子が何とも微笑ましい。糠沢の太鼓型をした駅舎をしっかりと目に焼き付ける。
今乗っている「いなほ8号」は秋田まで車内販売がない。自動販売機もないので、
青森では飲食物を確保しておく必要がある。
故・宮脇俊三氏が著書「時刻表昭和史」では食堂車が連結された列車が多く登場したが、
今では一部の寝台特急でしか体験できないものになってしまった。
車内販売が秋田からなのは、乗務担当が秋田で交代することや特急列車のダイヤ上、
新潟~秋田が売上げのメインになっているのが理由だろうか。
軽食でも良いから食堂車をまた復活して欲しいと思うのは鐵道オタクだけの我侭だろうか。
二ツ井。7:51発車。二ツ井を出てから富根を過ぎた辺りで再び電気機関車と青い客車と
すれ違う。寝台特急「あけぼの」である。
二ツ井か鷹ノ巣で乗ってきたと思われるおじいさん、おばあさんの会話が聞こえてくるが
聞き慣れない話し方は津軽弁だろうか。
東能代。反対側のホームでは発車時刻が過ぎている五能線の普通列車3両編成は地元の
学生でほとんどが埋まったまま発車を待っていた。ボックスシートに座りきれないのか、
気まずいのか、デッキには女子の群団。
中には人目をきにせずに座り込んでいる子もいるが、これはどこに行ってもたまに
見かける光景である。
車掌が先程から頻繁に通路を行き来しているが、どうやら温度計を見ながら車両ごとに
空調の調整を行っているようだ。停車駅の度に車内検札もこなさないといけないから、
気の休まらない大変な仕事である。
八郎潟。8:26発車。遅れは8分といつの間にか半分取り戻していた。大久保(もちろん、
東京ではない)に一旦運転停車。丁寧にも車内アナウンスでは5分程の遅れで通過している
とのこと。本来なら8:30頃に通過する予定らしい。
追分で8:36発の「リゾートしらかみ」がこちらの特急列車が来るのを待っていた。
土崎で赤い電気機関車が青い客車1両とともに発車を待っていた。回送だろうか、
方向が一緒なら撮影したいものである。
秋田。まとまった人数が降りていく。ここで乗務員の担当が秋田運輸区と交代になる。
秋田は定刻発車であった。車内販売でお茶と駅弁を購入しようとしたら細かいのが
30円たりない。1万円で払おうとしたらおつりがないと言われる。
後でおつりを用意するということでひとまず予約だけしておく。行きの「いなほ」で
車内販売で駅弁を予約できることを知ったことがここで役に立ったらしい。
結局しばらく目の前の駅弁はお預けとなってしまったのである。
・・・とまた空腹のためだろうか、意識が無くなってしまった。
目が覚めたのは車内販売でのお姉さんの声だった。おつりを持ってきてもらったのである。
これでようやくお昼ご飯にありつける。
11:46。今川に停車。貨物列車とすれうためである。村上の直前でデットセクションを
通過するため、しばらく電灯と空調が停止する。
村上。右隣のホームに普通列車が発車を待っていた。駅弁を喰べながら日本海の広がる
車窓を楽しむ。至福であって贅沢な時間を過ごす。
新発田。定刻着。新潟へとむかう485系をホームでは見送る。
ここで13:18発の新津行きに乗り換える。この列車を逃すと普通列車だけで帰ることは
できなくなってしまう。
よく晴れている昼間の車内はのんびりとした空気が流れている。水原で数人乗車。
そして窓には湘南色の列車が見える。はて?
一編成しかない湘南色の訓練車ではないか!
青いEF510形といい、滅多に見る機会がない列車がここでも見られるとは想わなかった。
発車後、思わずデジカメを向ける。居眠りしなくて良かった。
おそらく特急列車で居眠りしたのが、結果的に良かったらしい。
新津。ここから長岡までは485系長野色をまとった快速「くびき野」に乗り換える。
自由席はほどほどに埋まっていたが、何とか座れた。
先程の「いなほ」も485系。座席のグレードも先程と同じ。片方は特急料金が必要だが、こちらは「ムーンライトえちご」や「ムーンライトながら」よりも乗り得車両である。
自由席なら乗車券だけで乗れるからだ。
この車両の前寄りには魔女というのか、宇宙人が2人いらっしゃった。
その出で立ちは片方は金髪の若い女性2人組と見受けられるが、大声で突然歌い出す。
残念ながらカラオケルームにあるような採点機械は置いていない。クスリでもやって
いそうな雰囲気だなと見ていたが、じっど黙っていることができないのだろう。
このまま長岡まで宇宙人の歌を聴くことになるのかと思ったが、東三条で降りて行った。
限られた空間にじっとすることが怖い人種なのかもしれない。そして一人では絶対に
行動ができないのだろう。
北長岡。ホームに座り込んでいる金髪の女・・いや宇宙人が1人。
長岡。定刻着。次の水上行きまで一時間半待たなくてはならない。風呂に入りたいが、
携帯電話で調べると駅からバスで10分ほどのところにスーパー銭湯があるようだ。
バスでひとまずスーパー銭湯の近くにある中央総合病院まで行く。地図では近くに
あるようだが、歩くと時間がかかりそうである。
病院前のロータリーに停まっていたタクシーに乗っていく。660円。苦ポイントを
貯めようと思ったがクレジットカードは使えない。
銭湯で汗を流すが、ゆっくりと湯船に浸かっている時間はない。15分程で出てくると
先程のタクシーを電話で呼んで見た。
タクシーがやってくる時間を計算していなかったことに気づいたが、幸いにも先程と
同じ運転手が迎えにきた。長岡駅へ向かう途中、運転手と話したが、三越タクシーは
あの三越とは関係ないそうである。
上越・中越・下越一円をカバーするというのが由来とのこと。去年は直江兼続の
キャンペーンなどで観光客を多く見かけたそうだが、今年は坂本龍馬ということで
観光客が流れてしまっているそうだ。
多くの観光客は目的があるのでなくて、流行に流されているのかもしれない。
気分の時代なのだろうか。
上杉謙信も新潟では有名な歴史上の人物だが、敵に塩を送ったという有名な話は地元では
信じられているらしく、「情けの塩もなか」という銘菓があることを教えて頂いた。
何とか発車10分前に水上に到着出来た。ホームに停車する水上行きは座れる席は無い。
ドア付近まで地元の学生さんで混んでいたが、生活圏を越えれば車内は急に空くだろう。
小千谷を出てしばらく走ると左手に国道。青い看板は「高崎まであと160km」。
単純計算なら車で飛ばして2時間くらいだろうが信号だったり、渋滞だったりでもう少し
時間が掛かるだろう。
そうなると所要時間があまり変わらないことになり、列車の本数が欠点だが、
確実に到着したいならやはり今も昔も列車なのだろう。
北堀之内。学生さんが数人降りていく。この辺りから通学圏内らしい。
越後堀之内。学生さんのほとんどが降りていくが、代わりに制服の女子の方々が
乗ってくるが、途中で降りていくだろう。
小出。車内を満たしていた彼らが一気に降りていった。
八色(やいろ)。田んぼを見ていると張られた水にはいくもの波紋が見えた。雨のようだ。
浦佐。別の学校の学生さん達が乗り込んでくる。列車の本数が少ないから車内が
どうしても混んでしまうのだろう。聞こえてくる会話は学校のテストについて。
そういえば中間テストの時期だったか。
学生さんを離れてしまうと、こうした事も忘れてしまう。直前になって教科書や参考書を
開く光景は地元の神奈川でも同じである。
そしていつまで経っても変化はないものだと少々うんざりする。
勉強が卒業はできるように、進学ができるように要領よく点数が取れる様にテスト勉強
することであり、本当はもっと別のことを勉強するのに時間を割くべきであることを
学校は教えていないようである。
計算、読み書きの最低限の勉強さえすれば、あとは他人との関わりに驚かないように
戸惑わないように多くの人と関わる訓練をするべきなのだ。
優先順位が逆になっているので、1人で黙々と過ごす時間が多くなって他人と関わるという
大事な勉強は後回しになる。
逆に仲間と遊んでばかりで学校のテスト勉強は後回しという人も大半だろうが、
その中にも要領よくテストの点数が良い人はいるかもしれない。
高校生までは難しいかもしれないが、大学では誰かに講義の代返を頼んだ入り、ノートを
見せてもらったりするのを見ると、怠け者だと思ってしまうが、彼らはギブアンドテイク
を心得ている。
社会に出る前から重要な人との信頼関係を築くのが得意なのである。怠けているのは
テスト勉強ばかりで過ごしてしまった私のような人である。
学校を卒業するまでは、親や先生に従っていれば1人でも過ごす事は出来てしまう。
学校でも有意義な生活を送る連中を某巨大掲示板では「リア充」 (リアル充実)と呼ぶ。
なぜ充実しているか。それは関わる人が多いことである。
関わる人が友達が多ければ、自分の知らない情報を教えてもらえる。教えてもらった事に
こちらも何か返してあげようとなる。ギブアンドテイクの意識が自ずと芽生えてくる。
1人で過ごす時よりも刺激があるだろうから、明るい印象を与える事になる。
そして彼女を紹介してもらえる率も高くなるだろう。
一部のDQN(ドキュン・・痛い人種を表現した様。例えるなら人目を気にせずに列車内で
歌い出すとか、騒ぐような輩のこと。
注意して欲しいのは障碍者のことではない。彼らはちゃんと周りに配慮ができる人たちだ。我々よりも素直で感情をきちんと出せるのが本当に羨ましい限りである。)
を除けば、リア充の彼らが学校を卒業してからも強いのである。
六日町。塩沢。ここでも学校がえりの白いシャツの団体さんがホームで待っていた。
どうやら越後湯沢までが通学圏内のようである。
新幹線の新青森開業が話題になっているが、新幹線網が増えて行けばこの上越線も
将来的に廃止になってしまうのだろうか。
そうなればゆっくりと山の間を流れる川の風景や雪景色をゆったりと見ることはできなく
なってしまうのかもしれない。
越後湯沢。予想通り、ここで全ての学生さんが降りていった。車内は一気にガラガラに
なった。1人一つのボックスシートを占拠できる。ここから先は無人駅が続く為に
車内検札がある。
土樽。新しいホームが古いホームの手前に作られている。
土合。下りのトンネルにあるホームは工事によって少し残念な感じになってしまったが、
上りのホームはずっと変わらない。
ループ線に入ると、これから向かう湯檜曽のホームが下に見えた。すぐに長いトンネルに
入る。旅はもうすぐ終わろうとしている。
水上。すっかり夜である。高崎行きに乗り換える。湘南色の6両編成。
後閑。学生さんの団体で車内は賑やかになる。高校生らしく部活動の帰りと思われる。
沼田。岩本。その団体さんが次々に降りていく。
隣りのボックスシートには向かい合って座る「おサル系」の女性陣が大きなチョコチップ
メロンパンを回しながら食べている風景は妙に微笑ましい。
「カワイイ系」や「美人系」はその外見とは裏腹に結構毒を吐き、陰湿な空気を出して
来ることが多いのでこちら側が疲れてしまうのである。
渋川。団体さんがある程度降りいていく。
群馬総社。ほぼ学生さんが降りていく。
新前橋。完全に学生さんの姿は無くなった。
後閑からここまでも通学圏内になっていることを初めて知った。
高崎行きに揺られているうちに急いで帰ることもないと思いはじめた。
ここまで戻って来れば余程の事がない限りは大丈夫だろう。
今夜は高崎に泊まってゆっくりと明日帰ることにしよう。
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