2007年8月18日土曜日

つくもノヲ”X="1≠ 194


ぬかった。19日まで有楽町の例の店は盆休みであることを忘れていた。
インディアンの横綱を食べようと、有楽町まできたのに・・・・orz

ということで、切り札として神保町の「さぼうる2」へ行ってみる。
頼んでみたのが、ミートソースの大盛りでサラダ付き。800円。
※でも、やはりインディアンの破壊力にはかなわないなぁ・・・

先月から何度か、同級生と飲みに行っている。
それはとあるDVDを頂くためだ。それはここでは何なのかは・・(笑)



昨日2次会として駅前のスナックで飲んだのが、「いいちこ」だ。
これをお茶割りでゆっくり飲むが、初めて飲む味なので慣れるまでに
少し時間がかかった。慣れると飲みやすいが、調子に乗って飲むと
あとで頭痛を襲うロジック爆弾ではある。

定刻発車 /三戸 祐子著
を今、読んでいる最中である。

定刻発車を実現している背景、技術はもとより驚いたのは
信頼度の問題である。個々の部品の信頼度は限りなく1だとしても
直列においては、つなげる部品数が多くなればなるほど、
全体の信頼度はさがっていく。

信頼度0.99の部品を2個つなげる:   0.99^2 =0.9801

信頼度0.99の部品を10個つなげる:  0.99^10 ≒0.9043

信頼度0.99の部品を100個つなげる:  0.99^100 ≒0.366

確率の計算はそれぞれの部品の確率を掛け合わせる。
上の直列の場合は、信頼度0.99とは文字通り、完璧(1)な状態
より故障する確率(0.01)を減じたもの。

正確に書くと 0.99^2 = (1-(1-0.99))^2

さきほどの部品を並列に繋げることを考える。
2個つなげる場合を考える。ただし、部品はいずれも同じ機能を持つ。
「冗長化」の考え方だ。線路がひとつ塞がっても、もうひとつの線路に
回避して電車が走れるのと考え方は同じ。

どちらか片方が動いていればよいので、その確率は完璧(1)な状態
からすべて故障する確率を減じたもの。

1-(1-0.99)^2 = 0.9999

直列で2個よりも信頼度は高くなるのだ。

例えば上り、下りとそれぞれ1本ずつよりもさらに1本ずつ並列に
線路を増やせば、定刻運転の信頼度は高くなるだろう。
けれども線路の増設には実現を困難にしている問題を孕んでいる。

本の中では、鉄道用地は地価の高いところを買わないといけないため、
特にJR(国鉄)のように、法によって不動産業ができないことから、
線路の増設は困難を呈する。

鉄道システムとして、信頼度が限りなく1に近い各部品を
最低限シンプルに並列につなげたシステムがメンテナンスでも、
稼動の信頼度でも望ましい。しかし、乗客の要望、鉄道側の事情等で
どうしても単純な並列システムだけで組むのは難しい。

この信頼度も含めたいくつもの困難(筆者は「阻害」、「撹乱」という
表現を使っている)の波にもまれながらも、定刻運転を実現している。
日本の乗客からすると当たり前に思える事を、この本を読んでいくと、
奇跡であると感じないわけにいかない。

インターネットの世界ですら、たとえ冗長化してあってもwebが見られない
メールが受け取れないなど、毎日のようにトラブルは起きている。
システムも使われ方も異なるものだから、比較することはできないけれども
それでもこれほどシステムとしては巨大な鉄道が定刻運転をほぼ実現できて
いるのはやはり奇跡、としかいいようがないだろう。

線路の上を決められた時刻に電車が走る、そんな単純な世界ではない
ことをこの本からうかがい知ることができるのだ。

アマゾンの読者レビューみたいなことを書いてしまった。
鉄道マニアも必読だが、鉄道を移動手段としか思っていない人たちにも
一読ならず、じっくりと熟読されることを薦めたい。

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