2011年7月2日土曜日

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【ウィークエンドパスの旅 2日目】館山城と快速「おいでよ房総物語」号

千葉
9:32発

↓ 155M 外房線~内房線

10:12着
木更津
10:39発

↓ 159M 内房線

11:49着
館山
15:34発

↓ 9132D? 内房線~外房線
快速 「おいでよ房総物語」号

17:51着
千葉
18:12発

↓ 1858F 総武本線

18:55着
東京
19:04発

↓ 883M 東海道本線

20:03着
茅ヶ崎
20:16発

↓ 2061F 相模線

20:51着
海老名

朝7時ごろに目が覚める。昨日常連客と板挟みになったカウンターで朝食。
身支度して会計を済まそうとすると、案の定、朝食代を請求される。
食事付きと話した際に朝食についても確認してもらったはずだが、すっかりと忘れている。
何とか確認してもらい、危うく朝食代を払う事になりそうになった。

気を取り直し、駅へ向かう。
館山行きの「おいでよ房総物語」の発車までは時間がありそうなので、乗りつぶしの旅へ。
千葉モノレールは千城台まで行くのが2号線、対して初めて乗る県庁前まで行く短い路線は
1号線という名称があるが、駅にはそんな案内は見当たらない。
1号線を往復して戻るつもりだったが、それでも時間を持て余しそうである。

県庁前まで10分ばかりの空中散歩を楽しみ、県庁前から歩いてすぐ近くの本千葉まで向かう。
やって来た列車で先ほどの千葉へ戻る。

館山行きの「おいでよ房総物語」が入線するホームには向かいのホームからも多数の
カメラマンがスタンバイしているが、何となく盛り上がりに欠ける気がする。
ゆっくりと入線してから先頭を牽引するヘッドマークを掲げた赤いディーゼル機関車には
代わる代わるカメラを向けており、発車直前になっても引く気配はなかった。

多くのにわかカメラマンに見送られながら「おいでよ房総物語」はゆっくりとホームを
離れて行った。続きは後の列車で追う事にしよう。

9:32発の木更津行きに乗る。今日はよく晴れている。
しばらくすると高い建物が無くなり、畑の広がり視界が開けて来る。
向こうに小さく白い三角形。雪を被った富士山に間違いない。東京のビルに邪魔されて
見えないだろうと思っていたが、蘇我を抜けるとずっと見える。小さな発見。

木更津で館山行きに乗り換え。特に調べていたわけではないが、佐貫町に到着すると
向かいのホームにはだいぶ前に出発を見送った「おいでよ房総物語」が停車している。
予定では10:25着となっているから、ここで30分以上停車して私が乗っている列車を含め
2本抜かれるダイヤになっているようだ。

竹岡。ふと下車しようと思い立つ。
これからやって来る「おいでよ房総物語」の編成をうまく撮影できると思ったからだ。
ただし、木々の影が入ってしまうからか、ここで待機しているカメラマンは
あと2、3人くらいだけであった。

ホームは対向式。ホームとホームの間に上り下りの線路がそれぞれ1本ずつ。
千葉方面のホームからカメラを構えていれば、全編成を入れて撮影できる塩梅だ。
待っている間は、ホームとホームをつなぐ跨線橋から富士山と海が目を楽しませてくれる。

駅舎は小さく無人だが、よい感じのデザイン。
駅舎を出て奥に続く下り坂を真っ直ぐ目を向けると海が見えている。
本来の目的を忘れて、このまま海までぶらぶらしてもいいかなという気分になる。
だが、それもまたの機会までとしておこう。

他に乗客がいないホームには列車通過を告げる自動アナウンス。
「おいでよ房総物語」がやって来るだろう。アナウンスが流れてからさらにしばらく待つ。
ゆっくりとしたスピードで先ほどの佐貫町で見かけた赤いDE10がばんえつ物語の客車を牽いて
通り過ぎて行く。一応手を振って見た。向こうも手を振り返す。

次の館山行きが来るまでまたしばらく富士山を見ながら時間を潰す。
館山に到着すると、丁度折り返し千葉行きの発車に備えて回送作業を行っていた。

一連の回送作業を見送り、「おいでよ房総物語」の発車まで少々時間が空いてしまう。
だがあまり遠くまで歩き回るほどの時間はない。
路線バスを調べたが、ちょっと寄ってみようと思う場所は遠い。
色々と思案した結果、タクシーに乗る。館山城へ向かうついでに近くで食事できる場所を
運転手に訪ねたが、返って来た回答は鰻屋だった。ひとまず館山城へ向かってもらった。

タクシーを降りて館山城へ向かおうと思ったが、ふと目に入った「里見茶屋」。
調べていてすっかり忘れていたが、最近できた食事処である。
食券を買うスタイルだが、名物である館山メンチとカレーを館山城を見上げながら
食べることができる。それだけでは足りないと思って一緒にポテトフライも頼んだが、
カレーだけでも結構なボリュームであった。

腹ごしらえが済み、ちょっとした運動にもならないが、館山城までの上り坂を歩いて行く。
館山城の天守閣には300円が必要だが、これは館山城が南総里見八犬伝を含めて、数々の
資料展示物の博物館にもなっているためだ。博物館は本館と別館に別れていて、館山城は
その別館となっている。なお、300円と引き換えに渡される観覧券で本館も入れるので、
他の城や同様の施設に比べてたら、コストパフォーマンスはよろしい(笑)。

各階の展示物をじっくりと見たいが、それほど時間はない。
天守閣から一通り、館山の街を見渡して帰りがけに本館へと移動する。
こちらは某アニメの元ネタとなった南総里見八犬伝ではなく、館山城周辺の庶民の暮らしに
スポットの重点を置いた展示内容になっている。見応えはある。でもゆっくりと見られない。

歩いて帰るつもりで館山城を後にしたが、バス停で待っている行列が見えた。
人数からしてもうすぐやって来るだろう。定刻よりも少々遅れて館山駅行きがやって来た。

行きにもあったのだろうが、JR千葉支社の主に旅行商品で見かけるマスコットキャラ
(例の赤い犬ではない)の着ぐるみによるお見送り、もとい記念撮影が行われた。
初めては磐越西線で乗るべきだろうが、まさか千葉で初めて乗る機会があるとは思わなかった。

客層もほとんどが10代~20代までが一番多いようだ。
相席となり、会話した青年も年齢こそ聞いていないが、おそらく高校生だろうと思われる。
個人的にただ乗っているだけでも十分満足だが、ジャンケンによる景品プレゼントや
記念スタンプやら、ラウンジ車両で実施された三味線演奏と車内イベントの量に比べて
指定席料金しか取らないのは、乗客が払って行くお土産代や団体旅行客が払う旅行代金が
メインなのかもしれない。

この客車とDE10が連結されて走行するシーンを車内にいて眺める機会はそうそう無いだろう。
相席の青年もに断り、先頭車両まで向かった。カメラに収めてから席に戻ると例の青年も
どこかへ撮影しに行っていると見え、しばらくは姿を見せなかった。

青年に言われて窓に顔を近づけると、夕焼けのシルエットになった富士山が見えた。
この富士山が見えなくなる頃、もうすぐ暗くなるだろう。

木更津ではしばらく停車した。終点の千葉で回送作業をスムーズに行うために
ここで後方車両にも赤いDE10を連結しておくためらしい。
後方車両は案の定、その連結作業をカメラに収めようと人だかりが出来ていた。

個人的なメインイベントはもう無くなった。
あとは千葉までの残り少ない乗車時間に多少の虚しさを感じるだけだ。
例の青年とは千葉のホームでお別れの挨拶をした。1時間半足らずの短い出会いだったが、
おそらくこの青年と会うことはもうないだろう。
青年は回送となるこの列車の行方をまだ追って行くのだといい、ホームを去って行った。

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