2010年2月11日木曜日

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【北海道&東日本パスの旅 4日目】 「4分のアレ」と常豊

根室
11:03発

↓ 根室本線 3630D
快速「はなさき」

13:05着
釧路
13:56発

↓ 根室本線 2526D
  
17:08着
帯広
18:28発

↓ 根室本線 3438D
  快速「狩勝」

21:41着
旭川  ※ホテル宿泊












朝9時に目が覚める。酒飲んで夜更かししたので、目覚めが悪い。
冷蔵庫に残っていた紙パックのジュースを飲み干す。
昨日食べるつもりが忘れていたアイスクリームを食べる。
朝ごはんを食べていないのに、寝起きにどうかと思ったが
暖房が利いた部屋では確かに食べたくなる気持ちがわかる。
函館のタクシー運転士が話していたアイスクリームを食べるのを
趣味している者がいるという話を思い出す。

窓からの覗く景色は雪が白く目立つが、下では雪かきに何人かが
精を出している。冬の北海道はまず朝起きたらまず雪掻きが日課だ。
住んでみない限り、観光客としての分かるのはそれだけである。
髭剃り、洗顔、寝癖を整えてからホテルを出る。

天気予報では日中は雪が降りやすいと伝えていたが
幸いにも雪は止んでいた。朝早く起きれば行けたかもしれないが、
納沙布岬はまた根室に訪れることがあったときの楽しみとしよう。
駅へ向かう道は歩くだけでも神経を使う。特に車が何度も通った
部分が氷状になっていて大変滑りやすくなっているからだ。
昨夜の雪が降り続けている方が実はまだ歩きやすい。

駅へ向かう途中で見ておきたいもの。
「根室本線終点」の看板である。前回の根室行きでも
根室に着いた日に撮影した気がしたが、今回も見ておきたい。

最東端のキヨスクには残念ながら、マルセイバタが売っていない。
2種類のうち、「花咲かにめし」という駅弁とともに根室新聞を購入。
根室新聞を広げてみると、水揚げされたオオマイについて報じる
記事がある。このときはコマイが大量に水揚げされたから
「オオ」マイと報じたのかと思ったが、コマイの大型魚をそう呼ぶようだ。
コマイ汁を賄い飯として出してくれたあのエスカロップの店員も
説明していたように、伝統の「氷下網漁」についても記事がある。
後でwebで調べたが、コマイは「氷下魚」と書く。ようやく納得。

駅弁を入れた袋をぶら提げて改札が始まるのを待つ。
10時40分。今度は快速「はなさき」として釧路へ向かう列車が到着。
ホームから改札に何人かの客が出てくる。
さらに発車の10分前になって、改札が始まった。
乗り込むと同時に席は埋まった。何とか席は無事に確保。

前に来たときは「日本最東端の駅」と掲げていたはずのホーム端の
白い看板は指摘の声があったのか、「日本最東端有人の駅」に
表現が変わっていた。看板そのものを変えたようである。
その看板の少し奥では作業員がポイント付近の雪掻きをしている。

根室を定刻発車。
東根室を過ぎたあたりで前のロングシートに座っていた小太りの
若い男性がデッキに出た。前面展望でも楽しむのかと思ったが
運転中にも関わらず、どうやら運転士に声をかけている。
どうやらその様子からは発車してから自分の降りる駅に
停車しないことに気づいたらしい。列車はスピードを落とし
この快速「はなさき」が通過するはずの花咲に停車した。

その黒いダウンジャケットを着た男性は人の目から逃げるように
車掌車を転用したという小さな駅舎を通り過ぎ、根室方面へと
国道を走っていくのが見えた。
東根室で降りるつもりだったのかもしれない。
駅舎も前に来たときは長年の風や雪や雨に曝されて
所々錆びていたが近年塗り替えただろう、綺麗になっていた。
近年の鉄道ブームもあって観光客を意識したのかもしれない。

昨夜は真っ暗で窓から景色は楽しむべくもなかったが、
夏の根室本線とは全く印象が違うことにまず少し驚いてしまう。
窓もそうだが、後方展望も白く雪が貼りついていて見えない。
辛うじて見える後ろへ流れていく線路は白い絨毯にレールの
頭が黒く2本あるだけだ。
列車は白い雪煙を舞いながら走っていく。




有名な湿原もあたりは白く覆われている。駅名標を注意深く
見ないとどのあたりを走っているのかはよくわからない。
曇った窓にぼんやりと白く光るのみである。

厚岸では数人の若い男女が乗り込んでくる。
昨夜降りていった受験生だろうか。
終点釧路に近づくに連れて少々瞼が重くなってくる。
あと30分ほどある。買っておいた駅弁の蓋を開く。






釧路定刻着。やはりマルセイバタがない。
今日の宿泊地である旭川で買えれば買うことにしよう。

乗り換えの帯広行きはまだ改札が始まっていない。
発車の10分前から始まるはずだが、改札そばにいた50代と
おぼしき駅員に尋ねてみる。列車はすでに入線しているという。
改札を出て正面に目の前に特急列車が停まっている。
これは旭川でも同じ光景が見られるが、普通列車はその奥なので
特急列車が停まっているとホームに入線しているのかわからない。

これから乗り換えようとしている帯広行きは3番線に来る。
改札側から1番線、2番線、3番線となっており、
2番線と3番線は同じ島式ホームの構造になっている。
1番線にもその奥の2番線にもそれぞれ特急列車と普通列車が
停車していて、3番線は視界を遮られている。
この様を駅員は松本清張の「点と線」に喩えて話してきた。
話し好きの人らしい。咄嗟に「4分のアレですね」と返せなかったら
この人はがっかりしたかもしれない。




改札開始前だが、駅員の言う通り
ホームにはすでに帯広行きが待っていた。
しかも何人かがすでに車内にいる。
乗りなれている地元の人だろう。
駅の構造によっては確実に席を確保するために
改札開始前でも列車が入線しているかを尋ねてみることが
大事なようだ。もっとも正当なきっぷさえ持っていれば、
改札はしてくれるので、改札開始前でもホームに並んでおくのが
ベストなのだろう。

しばらく気になるのは、後から乗り込んできた若者たち。
見るからに学生だろうが、あまりお行儀は良くなさそう。
前の前のボックスシートからカップヌードルのカレー味だろう
カレーの匂いがしばらく漂ってくる。
右斜めのボックスシートには向かいのシートに足を投げ出し、
携帯を弄っている。靴のままでないことがせめてもの救いか。
聞こえてくるおしゃべりからは列車のことを「汽車」と表現してる。
列車は好きじゃないんだけど、基本クルマなんだけど
時間が丁度良かったし、まあ早いしということで、自分には異質
という意味で、そんな表現を使ってみた気がする。
が,そんな若者が駅に置いたクルマを後日取りに行くのか、
取りに行ってもらうのか、「汽車」でその駅まで戻るのか
その辺は考えるのが面倒臭がっているようでもある。

すぐ後ろのボックスシートには老夫婦が向かいで座る。
持っているパンフレットから列車旅だろうか。
途中でケータイに着信があったようで、
夫とおぼしきおじいさんが話し出す。
話の内容からどうやら相手は根室の親戚関係らしい。
この老夫婦はその根室へ顔を出すつもりだったらしいが、
時間の都合でそのまま、青春18きっぷの鈍行列車の旅に
行くことにしたようだ。帯広、苫小牧、襟裳岬、札幌、函館など
北海道でもいくつか宿泊して、さらに寝台特急で帰るという
何とも贅沢に時間をかけた列車旅の最中のようだ。

やはりおじいさん主導らしい。非常に楽しそうだ。
新富士に停まったとき、あの駅名と同じだね、と話していたから
関東か、中部地方に住んでいるのかもしれない。

大楽毛で下りの普通列車を待つために2分停車。
根室では少し降っていた雪も釧路を出てから降っていない。
だが地面は白いまま。それがずっと続いている。
「大」がしたくなり、トイレに篭る。ペダルを踏み続けているが
なかなか流れなくて少し焦る。しかも薬品の入った青色の水が
下手したら溢れるのではないかというところまで流れないので
また焦る。でもなんとか流れた。

例の若者たち。
なぜか各々が別のボックスシートに座っていたが
まるで誰かに聞いてほしいかのように、大きな声でしゃべっている。
恋人に振られただの、振っただの、セックスしただのと
そんな話ができない野郎はありえねーという空気が嫌な感じだ。
彼らは一様に音別で降りていく。
それから車内は一気におとなしい客層(私を除いて)だけになる。
青春18きっぷ旅行中の老夫婦、奥に若い男性一人、そして私。
車内は私が理想とするようなのんびりとした雰囲気になる。






厚内で下りの特急列車を通過待ち。11分停車。
夕日の方向に目を向けると虹が見える。他に誰も気づいていない。
駅舎側に続く跨線橋から列車の左手、駅舎側のホームを通過する
特急列車を見送ると、まもなく発車だ。

上厚内の次は浦幌だが、昨日見たあのホームが幻ではないか
再度確かめるべく、デッキを出て後方展望にしばし勤しむ。
しばらく右手の海を眺めながら、列車は走っていく。
と減速したと思ったら、ポイントを通りすぎ列車は停車。


15:19。乗降口ドアの窓から下り側の線路を見ると
昨日見たのと同じ短いホームが駅名標とともに確認できる。
そしてこちらの下り側にも同じホームがある。
しかし時刻表には載っていない。それもそのはずで
ここは駅ではなく、常豊信号所と呼ばれている。
その昔、通標交換で使われたホームだったが
旅客扱いしないのに駅名標まである珍しい信号所として
ニッチな「業界」では有名なようだ。



このあたりは山の中だが、ケータイの電波は圏外。
日常を忘れたい身としては宿泊地以外は皆圏外であって
ほしいくらいである。

浦幌で6分停車。左手に釧路行きの2両編成が止まっていた。
空はすっかりと夕焼け。もうすぐ4日目の夜がやってくる。

新吉野でおばあさん1人が下車。
駅舎そばの建物の屋根を良く見ると、屋根からちょっと
はみだすように雪が積もっている。屋根がないはずなのに
と思ったが、氷柱を土台にしてそのカーブに沿って
雪が積もっている。寒さがやっぱり半端ではない。





列車はのんびりと池田と23分停車。
駅前すぐのワインを扱う店で、目についたカップめん。
池田ワインが隠し味のカップめんらしい。何となく購入。
当方、残念ながらワインは興味がない。

この間に女の子4人組が乗り込んでくる。
昨夜乗り合わせた男女2人組みと違って、お互い同性なのか、
気を遣う風でもなく、自然体でおしゃべりしている。
話題は他愛ないことばかり。文字通り、恋愛話に向かない。
インフルエンザや先輩がポテチ好きだとか。

利別で下り列車とすれ違い。
下り列車からは4人ほどが降りていき、駅舎へ歩いていく。
幕別で特急列車待ち合わせのために8分停車。


利別、幕別、稲士別。「~別」シリーズの駅名が続くが、
乗っているこの列車は稲士別には停車しない。
右手をものすごいスピードで特急列車がすれ違い、衝撃で
窓ガラスが音を立てる。夕焼けから夜になりかけている。
窓の外は視界も狭くなりつつあり、帯広定刻着。




次に乗り換える快速「狩勝」旭川ゆきまで1時間ある。
ちょっと早いが、夕ご飯を食べようと改札を出る。
今回初めて駅前から離れ、大通りを歩いてみるが、
札幌や旭川と規模の差こそあれ、景色にあまり違いはない。
ここが帯広じゃないと言われれば、その言葉もすんなりと
受け入れてしまいそうな気分である。
だから帯広なら帯広に来た証を見つけたがるのは
旅行客が持っている欲求というか、本能かもしれない。

後々思えば、帯広駅前周辺を歩き回っているのに
駅弁ではない名物の豚丼を食べる事が頭になかった。
カレー屋「インデアン」。
その名前が毎週通っている有楽町のあの店で食べている
メニューとほぼ同じだな、というそれだけで入ってみた。
だが、このカレー屋はアタリだった。
カレー自体の味も辛さが選べること
またトッピングにとろけるチーズがあったのが良かった。
街頭の広告アナウンスでも流されていたが、
どうやら「インデアン」は帯広住民のソウルフードらしい。
歩き回っているうちに冷えきった体に
ほどよいカレーの辛さがしばし体を温めてくれる。
火照った状態に冷たい風が妙に心地良い。

発車の10分前に快速「狩勝」が入線。
賑やかな車内を見渡すと、旅行帰り風なスーツケースを
引っ張る親子連れや地元利用者らしき人たちという構成。
ボックスシートに相席するヘッドホンをした女の子。
私が言える立場ではないが、それほどかわいくない。
といってブスでもない。
無理に見ればかわいいといえなくもない。
受験勉強はヘッドホンから流れる音楽と弄っているケータイの
ついでなのだろうか。どうみても後者がメインになっている。

十勝清水に向かう途中で停車。
位置としてはこの列車が通過する羽帯と十勝清水の間だろうか。
すれ違う特急列車が遅れているため、12分停車すると
ワンマンの運転士からアナウンスされる。
すかさず、運転士にたずねる男性。
富良野で接続する滝川行きが接続するのかを尋ねているのだろう。
この光景、前も同じ列車で旭川で向かったときに見ている。
前回も遅れている特急列車の通過待ちのためにトンネル内で
しばらく停車していた。
夏、そして今回の冬と2回目だが、季節に関係なくこの時間帯は
特急列車が遅れやすいのだろうか。
もしそうなら今後この列車で途中下車するときは要注意である。
十勝清水には19:12着。

新得からは石勝線とは線路を分岐し、市街地を外れていく感じで
根室本線の線路を走っていく。昨日とは逆で落合へとトンネルへ
抜けたはずだが、途中で意識がなくなったようだ。
目が覚めたときは山部の手前を走っていた。

ヘッドホン少女は富良野で降りるらしく、
カバンを自分の体に寄せて支度を始めている。
乗ったときから少し気になっていたが、停車の度にあたりを
キョロキョロしていたから、神経質な子なのかもしれない。


富良野ではすでに遅れを取り戻したようで、定刻に到着。
ここで後ろに1両車両を増結する。旭川への送り込み回送だろう。
誰も乗らないなら、車内の電気も消せばよいだろうに、
何か事情があるのだろうか。誰も乗っていないが故に煌々と
車内が明るいと妙に気になって、時折振り向いてしまう。

富良野を発車した際、ホームの行先案内表示機は「普通」。
富良野から普通列車なのかと思ったが、時刻表を見ると
富良野から先も快速運転している。謎だ。
普通でも駅を飛ばす列車があるから、間違ってはいないか。

西神楽着。
左手を沿う国道にはクルマのヘッドライトやテールライトが続く。
旭川のすこし外れにいる雰囲気で、旭川に近づいているようだ。
緑ヶ丘のホームのすぐ後ろは雪。だが広場と思われるところが
洪水のように白く埋もれてしまっている。
全く違う理由だろうが、日本のホームが列車のドアと同じ高さに
なっている必要性がわかったような気がした。
雪で何かも埋まるのが当たり前の北海道では尚更である。


旭川定刻着。前回行ったスナックなどがある歓楽街である
通称「3・6街」へ行こうかと思ったが、明日は7時起きである。
このあたりで少しでも眠っておかないと厳しいかもしれない。
借りたノートパソコンで「アレ」をやっているうちに
夜中の2時近くになってしまった。
雪の街を歩くのがちょっと面倒くさいという理由もあったが。

そうなると、夕ご飯が食べられない。
帯広でカレーを食べてきたとはいえ、すでに小腹が空いている。
そこでなんとなく買っておいた、池田駅前のワイン店で
買っておいたカップめんを食べることにした。

備え付けの湯沸かし器で湯を沸かし、麺に入れたまではいいが
食べる直前になって、割り箸がないことに気がついた。
リュックに使っていない割り箸がないかと探したが、
気まぐれに忍ばせてはいなかった。
フロントに行って貰ってくる手もあったが、時間も遅いし、
それに浴衣姿である。ちょっと面倒くさい。

仕方ないので、親知らずを抜いた穴がふさがるまで
食べかすを抉りだすために持参していた爪楊枝を2本持ち
これを箸代わりにして何とか食べることができた。
カップめんは言われてみれば、確かにワインの味がする。
スープの味がワインで強かったらどうしようかと思ったが
これはこれでおいしいのではないかと思う。

ユニットバスで身体を洗い、ベットに潜る。

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