2008年3月18日火曜日

つくもノヲ”X="1≠ 319





快速村上行きは順調に走っていく。
5:38.坂町を出たあたりから、車窓にはそれまでの夜の闇から
空が白くなってくる。空の深い水色はこれからだんだんと白く
なり、日が昇ってくるだろう。



5:56.村上から今度は酒田ゆきに乗り換え。
村上を出て、すぐに車内検札が始まった。
昔ながらの二段窓は下段が上下二段式に開く。
ボックスシートから、通路を挟んで向かいの車窓からやがて
海が見えてきた。日本海である。すっかり夜の明けた日本海には
昨日と同じように曇り空。






秋田では次の列車の発車時間までに風呂と昼飯にしようと駅前を
歩き回ったが、カプセルホテルがないようで駅中にある、定食屋で
昼ごはんとする。

秋田からは再びロングシート車。
右隣で駅弁を食べ始める若い男性。向かいの端っこの席で編み物を
しているおばさん、席が空いてきたので移動。
向かいには一見女の子のような風貌の若い男。セーラー服を着せたら
よく見ないと分からないかもしれない。



えちごで眠れなかった眠気が
襲ってきて、目が覚めたら終点青森。

新潟からの乗り継ぎでは、目が覚めたら終点というパターン。
座席夜行では眠れないのは覚悟していたが、やはり眠れなかった。





青森駅前のカプセルホテルで本日1回目の入浴。
貴重品等、荷物はすべてロッカーに入れて、ロッカーに備え付けの
浴衣で浴場にいくというあの独特の形式を思い出した。
東京の湯島にあるカプセルホテルで利用した経験がここで生かされた。
風呂上りにまったりと休憩室で休んで、青森駅へ再び戻る。

急行はまなすは22:45に出発する。
カプセルホテルで風呂に入り、まったりとしたところで優雅に夕飯に。
駅から続く商店街をまっすぐに抜けたところにラーメン屋を発見。
あさり入りのラーメン。あまり好みではない。




webで得た事前情報では発車の2時間前から自由席乗り場に並んだ方が
よいらしいので、2時間前の20:30過ぎからホームに決め込むことに。
ホームの端っこでひっそりした空間には誰もいない。
待っていると冷たい風が吹いてくる。
時刻表で札幌からの行動を練っていると、自由席狙いの人がひとり
やってきた。時間は21:24.

22:04.同じ5番線の蟹田寄りに停まっていた普通列車が奥へゆっくりと
消えていくと、急行はまなすが12分に入線のアナウンス。
この時間から、後ろにも人の列が出来てきた。





22:12.赤い機関車に引かれながらゆっくりと青い車体がホームに入ってきた。
自由席を無事確保。荷物を置いてしばしの撮影時間。
車内販売はない。3号車と7号車に自動販売機がある。
指定席も自由席と座席のつくりは変わらない。指定席料金を取るぐらいなら
自由席ということが、がらがらの指定席車両に現れている。
のびのびカーペット車か、B寝台車はそれなりに埋まっているだろう。


22:45.ガクンと衝撃があった後にゆっくりと走り始める。
23:01.車内アナウンスの後に車内灯減光。
23:08.蟹田駅に運転停車。向かいの線路を見ていると、豪華寝台列車カシオペヤ
とゆっくりとすれ違う。まだ窓のカーテンはほとんど開いており、向こうからも
これ見よがしに人が見える。その表情はどれも部屋同様に優雅に見える。
窓越しだが、やはり一度は乗ってみたいと思う。

蟹田で一瞥をくれたあと、青い車体は青函トンネルを目指す。
中小国を出たらいよいよだ。
最後尾の車両に移って、後方展望を楽しむことにしよう。




その前からいくつかのトンネルを入ったり、出たりを繰り返す。
23:30.壁の青いライトが等間隔に4つ。青函トンネルに入った。

23:39.少し前から蛍光灯の光が壁を横切る。
突如、明るくなったホーム状がカーブしながら後ろに流れていく竜飛海底駅。

23:48.青、青、青、緑。トンネル最深部通過。
下り坂から上り坂に勾配が変わる。

23:53.吉岡海底駅通過。こちらも少しカーブしながら後ろへ一気に遠ざかる。




日付が変わって16日。0:09.トンネルを青函トンネルを抜けて北海道へ。
1:00.北海道の最初の停車駅である函館。
ここでは機関車をディーゼルに付け替えるために数分停車。
進行方向が変わるので、座席の位置も変える。
すぐ前の席が誰も座っていないので、ボックスシートのように占拠させてもらう。
席と席の間を架け橋状態で、体を横に。座った状態よりも幾分か眠れるだろう。



眠れたのはその後2,3時間くらいだろうか。
ぼんやりした状態で洗面所で顔を洗う。

・・・・
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元気にしていますか!!お願いしたことがあります。
都合のよいときに連絡してください。(電話番号)
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14日夜。ここ数年ぶりに女性から突然メールが届いた。
女性と付き合った経験ゼロの私にとってはメールが来ただけでも
少し興奮した。そして下心を隠しつつも少し期待した。
新宿への中央線車内では少しいい気になっていた。

でもなぜか直感は違うと訴えかけていた。
連絡しようか迷っていた。
えちごの車内で、少々迷いながらもメールを返信した。
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返信が遅くなってすんません。
美人な***から連絡がもらえるなんて、思ってもみなかった(笑)

こちらは元気に会社員やっていますよ。

知らない番号にしては、何度も着信があったから
出ようか超迷いましたわ(笑)

今遠出しているので、来週辺り電話でよいですか
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そして女性から返信。
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やっぱり●●●(アルバイトで呼ばれていたあだ名)には新しい番号を
教えてなかったね(汗)。でも元気そうで良かった。
あたし、夜なら多分いつでも連絡とれるから
待ってま~す。
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ここで私の直感が働いた。
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そうだ!●●●だ。なかなか思い出せなくて。

わかりました。
来週辺り、連絡します

※頼みって、まさか結婚式のスピーチとか??(笑)
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そしてまた返信があった
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結婚は正解(^_^)
さて誰かな~ お楽しみに!!
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うーん、スピーチではないようだが(頼まれても困るが・・)
結婚式への参加をお願いされるのだろうか?

ここで全く空気が読めない返信をしてみた。
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すばり***?かな
なんてね
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それからしばらくは返信がなかった。
やはり、***さん。あなたなのか??

はまなすの車窓に流れる夜が明けきらぬ空の白みと白い雪。
まだ両者が離れきっていない景色をぼんやりと眺めていた。
***さん、もう結婚なのかな・・・と、アルバイトでだけでだが、
気さくに話していた頃を思い出した。
付き合ったことはないが、何か嫌な気持ちになってしまった。

・・・・

5:19.夢から現実に戻されたように車内灯の明かりが戻された。
車内アナウンスがあと4分で南千歳に到着と告げた。

5:25.南千歳に到着。
北斗星での旅行以来にひさびさに見る駅名板。







6:07.札幌に定刻到着。
前の北斗星では手前の南千歳で降りて根室まで向かってしまったので
今回が初めてとなる。

はまなすの車内で時刻表と相談した結果、その日の急行はなますに
乗ることを考えて、札幌駅には20時前後に戻っていないといけない。
はまなすから降りて、札幌をすぐに出発する普通列車に乗れば、
富良野まで行って戻れるが、まず電池の乏しくなったケータイとデジカメの
栄養補給をしに、ネットカフェに行かねばならない。

次の旭川ゆきは9:08.旭川までなら向こうで昼飯を食べて、
駅前を歩き回って帰ってくることができるようだ。

札幌
9:08



12:40
旭川
16:09

↓ 

17:52
岩見沢
18:05

↓ 区快 いしかりライナー

18:42
札幌



有名な時計台に導かれるようにネットカフェで機器の充電を
済ませて、札幌駅へ戻る。



旭川ゆきの赤い電車。
ボックスシートに腰掛けて、窓の外をぼんやりと眺める。
一面の雪。うすみずいろの空に淡く雲が散りばめられている。
日差しに反射した雪が雪焼きしそうに眩しい。
車内アナウンスが「終点」ではなく、「終着」と使っているところが
なんかいい。「終着旭川には~」











途中の遅れもなく、定刻に赤い電車は旭川に停まった。
駅前は札幌ほどではないが、似たような景色だ。
前の熊本への旅行でも感じたことだが。



まずは腹ごしらえ。しかし旅行経験の乏しい私がまず思いついたのがラーメン。
青森で食べて、また旭川でもラーメン。
表通りには不思議と営業しているラーメン屋が見当たらず、裏のまるで
新宿の思い出横丁のような感じのところでラーメン屋を発見。

しょうゆラーメン。700円。
太面はよいが、スープは無難なほう。でも嫌いではない。
関東で慣れている味とはまた違った味があると分かっただけでもよしとしよう。
カップラーメンや袋に入った即席ではなく、旭川という場所で経験できたことが
重要だと思う。

・・・・

食べている最中に例の女性から返信が届いた
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残念ながらわたくしではありません↓
まあ、お楽しみにしててくださいな
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違ったようだ。女性ではなかった。なんか安心した。
やはり行き過ぎた発言だった。KYだった。謝っておこう。
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変なことを言って、すいませんでした・・・
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そしてまた返信。
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全然。
そんなことききにしないでよ(笑)
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これ以上はしつこいとわかってながら
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あれから返信なかったんで、お兄さん、てっきり怒らさせたかなと
夜も眠れなかったり(なんて 笑)
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返信が届く。
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すんません(汗)
普通に寝てしまっていました(>_<)
どうかお許しを(汗)
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女性をよく知っているわけではないが、あのときのキャラなんだと
想像できて、すこし安堵した。
本当に寝てしまったとは思えない。やはり少々度が過ぎた発言だったと思った。

しつこいながらも
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あ、いえいえ
小心者故に気にしすぎが、よくないっすね(汗)

ではまた~
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ほいっ!
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来週あたり、改めて電話でこの女性に連絡することになるだろう。
そして直接顔を見ることにもなるだろう。

あるわけがない。数年も連絡をとっていなかった同年代の女性から
いきなり告白されるほど、現実は甘くない。

分かっている。分かっている。
でも某掲示板のスレッドとそれで知った痴漢男を読んだ影響で
美少女ゲームのイベントのような奇跡を妄想せずに居れない。

「実は(誰かの)結婚に関してのお願いっていうのは口実で
実は前からあなたことを・・・」

そんなフラグだったらなと妄想せずには。

アルバイトをやめて以来、親交どころか、連絡すらしていない状況で
まず100%、そんなことはない。

こんなことをブログで晒すことはやはり、この女性にとっては
裸の写真をアップするのと同じくらい卑猥だと重々承知である。

しかしながら、同年代の女性とのやりとりをここ数年ずっと無かったこともあり、
ちょっと舞い上がっていたこともある。
また前のニッキで書いた痴漢男がまだ尾を引いているというのもあった。
不覚にも彼女がいるっていいなと思ってしまったのだ。
そんな気持ちは中学生のときの片思い以来だ。

・・・・

お腹が落ち着いたところで、カプセルホテルを探す。
スーパー銭湯のような施設があればいいが、どの駅を周ってもなさそうなので
青森のときのようにカプセルホテルを探したほうがいいのだ。

カプセルではないが、1軒日。日帰り入浴だけはやっていない。あらー。
2軒目。入浴だけの場合はシャワーのみ。だめだ。

そして3軒目。ようやくヒット。
貴重品を預けるロッカーがないとのこと。
少し抵抗があったが、フロントのおばさんに財布と携帯電話を預ける。
奥の「殿」の暖簾をくぐると、狭いながらも脱衣所がある。
そして狭いながらもサウナもあった。
トロン温泉らしい。壁に貼られたプラスチック板にはそう書かれていたが
信じないことにしよう。でも温めのお湯が気持ちよかった。
15時過ぎ。帰りの電車のことも考えてそろそろ駅に戻ることにする。


16時少し前。
改札前にはひとつ前に出発する特急に乗車する人たちで賑わっていた。
特急が去ったあと、しばらくしてゆっくりと行きと同じ赤い電車がやってきた。




ボックスシートに座っているとやがて電車は動き出した。
窓から夕焼け空を見上げる。
このまま帰りたくないな・・・ふとそんな気持ちになった。
ずっとこのまま電車に乗っていたい気持ち、現実逃避の表れかもしれない。





いつのまにか、眠ってしまっていた。
窓の外はすっかり暗くなっていて、停まっていた。
岩見沢だ。だが時間をみると18時過ぎ。乗り換えるはずのいしかりライナーは
すでに出たあとだった。
仕方ないので、次の18:45普通 ほしみゆきに乗ることになった。
もう少し寝ていたら、危うく同じ電車で旭川方面に戻るところだった。
長時間停車でこんな形で助けれるとは思わなかった。





札幌には定刻19:34に到着。
本当は有名なテレビ塔を見てから、晩御飯にしようと思っていたが
テレビ塔まで周っている時間はないので、ひとまず晩御飯だけでも済ますことに。
キオスクではまなす車内での食料を買い込んで、
何を食べたいか思いつかなかったので結局駅前でまたラーメンを食べた。


20時45分。すでに自由席のりばには数人が並んでいた。
並んでいる人を見る限り、3~4人ほどの団体が多いことがわかってすこし憂鬱に。
何とか無事に自由席に座ることはできたが、嫌な予感は的中した。
周りは同世代のどうにも卒業旅行なのか、団体ばかりだった。
修学旅行の団体車両に乗り合わせたみたいで、修学旅行のあの日の嫌な思い出が
すこし蘇った。高校では友達はひとりしかおらず、修学旅行ではグループ行動を
除いては自由時間など部屋で一人でテレビを見ていた。

別の空いている席に移動したかったが、まだ他の団体さんがどこに座るか
決まっていないようで、行ったり来たりで落ち着かない。
しばらくは我慢。そして逃げるようにさっそく目を閉じた。
しかし、硬い座席と騒がしく明るい車内。到底眠れるものではない。

これだけ極悪な座席に座っていると、まだネットカフェのリクライニングシートが
快適に思える。背もたれこそ倒れるが、枕部分も硬い。
そして両側のひじかけも固定されている。

途中から乗り込んだ若い男が、大型携帯品を置く場所に立っている。
空いている座席がないか探している様子だ。
普段ならそんなものは無視するが、札幌で飲んだビールがまだ残っていて
軽い酔いも手伝って、となりの通路側の座席をゆずった。

そしてうとうととしていたが、目が覚めると長万部あたりを走っていた。
隣の座席を見ると、荷物もろとも例の男性は居なくなっていた。
お礼の一言もないのか!と心の中で舌打ちしていた。
なんか譲ったのが馬鹿らしくなった。

それからもしばらくは同じ席に座っていたが、さすがに前も横も団体さんに囲まれて
居る状況には我慢ができず、トイレに行くついでに他の空いている席を探すことした。
途中で何人かが降りたようで、ところどころで席が空いている。

すぐ後ろの男性に空いているか確認して、ようやく落ち着くことができた。

落ち着いたところで、うまく寝る姿勢を試行錯誤する。
周りを見ると、2席を占拠してなんとか体を丸めて寝ている姿勢が多い。
肘掛を枕代わりにしている者もいる。

真似してなんとか寝てみようとするが、座面にうまく体を横たえようとすると
両足はかなり曲げないといけない。それでもその姿勢もそれほど持たない。
完全に座面に乗せ切れていない両足が電車の揺れとともに床に滑り落ちる。
両足をなんとか肘掛の内側に入れると、頭はどうしても肘掛の上になる。
肘掛あたりにマット代わりにリュックサックを置いてみても、硬い肘掛では
痛くて眠れない。

そうすると両足を通路側に投げ出すしかないが、もろに通路に出ることになるので、
行き来する人の邪魔になり、場合によっては車掌に注意もされかなない。




そうこうしているうちに函館に着くと車内アナウンス。
函館を出て、青函トンネルに入ったらもうそれほど寝る時間はない。

函館では進行方向が変わるため、座席の向きを変えるために少々騒がしくなる。
それを考慮して、はじめから片方の座先の向きを変えてボックスシートのように
決め込む手もあるが、一人で占拠することは小心者故にできない。

函館まで眠るか。函館から眠るか。

函館を過ぎても試行錯誤は続けた。
そして通路側に頭が向く状態で胡坐の状態ならなんとか眠れることがわかった。

次に目が覚めたのは、荷棚に青・青・青・緑の光が反射しているところだった。
青函トンネルの最深部を通過するところだった。
そのときの走行音のリズムは青函トンネルがつくりだす音楽に感じた。

「タタタタン・タタン」「タタタタン・タタン」「タタタタン・タタン」・・・

竜飛海底駅の灯が横切るを見て、しばらくは轟音の闇をぼんやりと眺める。

4:54.壁の青い灯とともに青函トンネルを抜けて本州側へ。

5:18.蟹田で一旦停車したはまなすはゆっくりと青森へ走り出す。



5:39.定刻で青森へ。
はまなす車内で時刻表を確認すると、地元には日付が変わる辺りで到着するようだ。

札幌
22:00

↓ 急行はまなす

5:39
青森
6:10

↓ 1524D

8:16
八戸
8:52

↓ 4522M

10:54
盛岡
11:06

↓ 1536M

12:35
一ノ関
12:46

↓ 534M

13:33
小牛田
13:38

↓ 1564M

14:24
仙台
15:02



16:23
福島
16:28

↓ 2148M

18:32
黒磯
18:35

↓ 1586M

19:24
宇都宮
19:42

↓ 927M

22:30
茅ヶ崎
22:50

↓ 相模線 2257F

23:12
厚木

八戸~仙台は油断ができない乗り継ぎだ。
乗り継ぎ時間にそれほど余裕があるわけでないので、寝過ごすと即アウトだからだ。
実際に乗り換えは移動に時間を取られて、撮影どころではなかった。

八戸からは盛岡まではJRではない第3セクターの路線になっている。
そのため青春18きっぷでは利用できないために前回は盛岡で断念したが、
今回の「東日本&北海道パス」はそれも利用できる。

心配なのは盛岡での乗換えだ。
webで確認した情報ではJRのホームとはだいぶ離れているらしいので
迷ったりしないか不安であった。



青森では列車を待っている間に朝飯として買っていたパンを食べる。
6:10.八戸行きに乗り込む。ボックスシートに座ってしばらくは景色を
眺めていたが、はまなすで眠れなかったためにいつの間にか
眠ってしまっていた。ふと目が覚める。あぶないあぶない。




八戸から先も同じホームから盛岡行きが発車する。
八戸からさき盛岡までがJRから経営分離して、線路はつながっていても
別の会社線となっていることが影響しているだろう。
そのため同じホームで乗り換えないといけないのだ。

盛岡ゆきの列車は会社線のロゴが入って、塗装されているだけで
外見はJRの列車と変わらない。

途中の二戸で、貨物列車の通過待ち。

盛岡からは12分後に出発する一ノ関行きに乗り換えないといけない。
少しでも迷ったら今日のうちに帰れなくなるからだ。
案内の看板をよく見つつ、なんとか乗り場へ。

初めてだが、迷わずに無事に一ノ関行きに乗りこめて一安心。
一ノ関から先は前にも行ったことがあるので、乗り換えに不安はない。




14:24.仙台に到着。
ここでようやく抱えていた駅弁を食べることができる。
本当は列車に乗りながら食べたいが、昼時にロングシートでは
とても食べる勇気はない。

次の福島行きが来るホームのベンチで駅弁のふたを開ける。
なんかすごく惨めな気持ちだったが、ベンチ以外で食べる場所はないから
しかたない。



福島行きの電車。
窓から指す夕日がやさしく指してくる。
このまま天国へ行かないかな・・・・なぜか、そんな気持ちになった。
夕日がもっとまぶしく全体を包んで、気づいたらそれまでの風景も消えて
線路ではないところを走っている・・・
北海道の旭川からの帰りでも感じた帰りたくないなという気持ちも
少し入り混じっている。
もちろん天国ではなくて、黒磯に行ったが(笑)


宇都宮からは通勤快速 上野行きに乗り込む。
一番前の車両のボックスシートに座って、流れる夜の景色を眺める。
上野に近づくにつれて、切ない気持ちがこみ上げてきた。

新宿から始まった旅は、上越線で新潟へ。そして羽越本線、奥羽本線で
青森に。青森からははまなすで札幌へ。そして旭川からまた札幌に戻り
はまなすで北海道に別れを告げた。
青森からは今度は東北本線で一路、上野を目指して乗り継いできた。


上野で啄木の碑を見る。ブルートレインが発着する13番線の隣にある。
東北本線の17時間あまりの鈍行の旅は終わり。

東京まで山手線で戻って、東海道線の普通小田原行きに乗った。
最後はちょっと贅沢にグリーン車で茅ヶ崎へ。


茅ヶ崎22:30着。
相模線に乗り換え。厚木に到着。本当の鈍行列車旅の終点。
この後、家ですぐに眠りに落ちたのは言うまでもない。(笑)

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