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クリスマスにウォーキングする程、気の滅入る事はない。
気分が紛れるかと思いきや、時間が経つたびに気分が重くなる。
この日に予定などないもうすぐ「魔法使い」になるだろう者が
金が無ければ、金の掛からない趣味で時間を潰すしか無い。
自宅に居ても大して変わらないが、無理やり予定を立てたのだ。
体力づくりという名目で再び二宮駅までウォーキング。
今回は歩いている途中から震生湖を経由することにした。
そのためには、国道246号線から分岐する道から小田急線の線路の
反対側へ向かうことになる。
踏切を渡ってそのまま進むと交差点。その脇には震生湖の標識。
標識の通りに交差点を左折すれば、震生湖入口という信号があるが
そこからだと少し遠回りになってしまうからだ。
そのまま真っ直ぐ進むと、道は細くなって蛇行しながら登っている。
振り返ると夕日を浴びた丹沢の山々が雄大な姿を見せてくれる。
後ろから軽トラックが走って来た。通り過ぎてから、荷台でモゾモゾと
何か動いた。少女の顔が出て来たが、隠れていたつもりだったのか。
そのまま蛇行して登っていく細道を軽トラックは走り去った。
何だか現代版のとなりのトトロみたいで気分がほのぼのした。
秦野水道局の向山配水場を過ぎると、登りは終わり。
大きな通りに合流する。そのまま歩いて行くと左手には秦野駅周辺の
街並みと小田急線の車両が小さく走っているのが見え、その奥には
丹沢の紅葉が夕日に浴びて美しい。こんな所があったなんてと、
耳をすませばの月島 雫のような気分になる。
そういえば、家主はこの景色が気に入っているのか、
一軒の住宅が建っていてその雰囲気は地球を彷彿とさせる
デザインだった。もしかしたらこの辺りもモデルにしたかもしれない。
震生湖公園入口の木の看板が右手に見えてくれば、その階段を降りる。
神社があるらしく、階段の脇には赤い織が何本も風に揺れている。
誰も遊んでいない公園を右手に見て、正面に小さな湖が見えてくる。
神社は申し訳程度に拵えた感の安普請で有り難みに欠ける。
賽銭だけでも入れろと威圧感がないような気もしないが、
一応形だけ、小銭を「賽銭窓口」から投げ入れた。
湖に沿う形で歩けるように整備されており、何人かの釣り人が
釣り糸を垂れている。若い人は全く見かけなかった。
ボランティアと思われるおじさん達がボードに乗ってごみ取りを
しているが、それが無ければもう少しよい絵だったのが残念だ。
この後から気分は次第に重くなって来る。
歩き疲れたのではない。クリスマスというこの日が気分を重く重く
させているのだ。初めは二宮駅まで歩くつもりだったのが、
もう帰りたくなってしまった。
南ヶ丘中学校に突き当たり、右手にそのまま大きな通りを歩くと
左手に何だか不思議な螺旋状の青い建造物が見えてくる。
天空の城 ラピュタを思い出してしまったが、グーグルマップには
載っていない謎の施設だ。上に登ってみたかったが、シャッターが
閉まっていてどうやら無理そうだ。足元をぐるっと歩いてみると、
アーチ型に幾つも開いている入口は何だか無駄な気がする。
足元に囲むようにライトが埋め込まれているので、夜はライトアップ
するのかもしれない。ここで見つけたのが可愛い女の子だったら
良かったのだが、何だか湿っている捨てられたエロ漫画雑誌だ。
やれやれ、行為には絶好の場所だろう。
さらに虚しい気持ちで帰る羽目にはるとは。
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