2009年5月2日土曜日

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大型連休に走る臨時列車の旅。
今回のターゲットは「フラワーエクスプレス号」。

見てくれは東武鉄道の通勤車両だが、ヘッドマークが
掲載されること、そして普段は直通運転しない太田まで
急行運転されるとあり、鉄道オタクとしては予告のポスターや
車内の中吊りを見ていた時からこれは見逃せないと、
乗り鉄の血が騒ぎ出す。





4/29から5/5まで、休日5日間で運行されるこの臨時列車。
今月から日中勤務でカレンダー通りの休みなので、
初日の29日に乗り行くことにした。

この臨時列車は東急田園都市線の長津田から太田行きと
日帰りを想定しているようで、帰りの太田発長津田行きと
計2本が設定されている。

太田行きは長津田が6:45発のため、地元小田急では
5時過ぎの列車に乗らないと間に合わない。
家を出るには4時半には起きていないといけないが、
そのつもりがやはり当日朝起きることはできなかった。

行きは仕方なく、普通列車を乗り継いでいく。
東急田園都市線で表参道まで。表参道でトイレのために
一旦途中下車。表参道から銀座線で浅草に出る。
浅草から東武伊勢崎線で区間準急久喜行きに乗る。
曳舟で半蔵門線からやってきた急行久喜行きに乗換え。

久喜から先は各駅停車の館林行きに乗り換え。
足利市には3時間してようやく到着する。
青春18きっぷの旅、私鉄版のような気分になる。



まずは前に訪れた焼そば屋「はとや」を目指す。
今回は前回主人から話を聞いた麺600gのポテト入り焼きそば
を頼むことにした。メニュー名は「ジャンボポテト入り焼きそば」。
そしてやっぱりビールを飲みたくなる。最高のB級グルメ。

食べ終えて、店のすぐ向かいにある鑁阿寺(ばんなじ)に
行ってみる。落ち着いた雰囲気がちょっといいなと思うように
なってきた。少々疲れてきているか・・・。
150円と少々高いが、おみくじを引く。吉。なんと書いてあるのか
文章の内容は4割程度しか理解できず。でも悪いことは書いては
いないようだ。

次は太田駅へ。帰りの臨時列車「フラワーエクスプレス号」を
始発から乗るためだ。駅員に尋ねると1番線から15:04発という。
時間が30分ほど余るので、駅前のコーヒー屋に立ち寄る。

店に入り、席に座ってもメニューを聞いていこない。
しばらく座っていると、前のテーブルにもおばさん連中が座り
すぐにレジへと向かう。地元の人たちだろう。
前払いなら一声ほしいと思わず、レジに立つ店員に文句を言ったが、
これといった反応はなかった。接客に問題ありだ。
気分は一気に悪くなり、運ばれてきたコーヒーを早々に
飲んで店を出る。出際の「ありがとうございました」の声も
ものすごく機械的に聞こえて不愉快になった。
コーヒーを運んでくれるなら、メニューも聞きにくればいいのに。
中途半端な接客の店に少々気持ちを乱されたが、それも
駅の改札を入って、ホームで臨時列車を待つ頃にはそうした
こともすっかりと忘れてしまった。




私と同じ志の者でホームはいっぱいかと思ったが、
あと4日間走るとあってか、まばらである。
それでもホーム先端には4人ほど、留置線から今か今かと
待ち構えている先客の姿。
車内アナウンスの後にゆっくりとヘッドーマークを掲げた
通勤車両が6両編成で入選してきた。
向かいの2番線にも臨時の特急りょうもう号。






ホームの行先案内板、列車の電光表示にも「臨時」。
臨時列車同士が停まると、少し興奮してしまう。
一方は北千住、そしてもう一方は長津田である。

普通列車の長津田行きもないが、
特急りょうもう号には普段北千住止まりはないので、
そうした意味でかなりレアな組み合わせである。


まず車両の一番後ろに陣取る。
しかし一番前の車両に行こうか迷う。館林からやってくる
4両編成を連結することは聞いているが、前なのか、後ろなのか
まで確認していなかったのである。
連結作業を間近で見たいが、出発してから車掌の車内アナウンスで
ようやく解決。後ろに4両連結するようだ。
ということで、一番前の車両に向かっていた足を止めて、
一番後ろの車両に戻ることにした。しばしの後方展望を
楽しむことにする。

いつもの通勤列車と違うのは、車内の乗客が携帯電話や
携帯ゲーム機の代わりに、メモ帳にボールペンで
一心にメモしていたり、デジカメや一眼レフを手にしたり
首からぶら下げている姿が多いことだ。

臨時列車とあってか、車掌は用意したカンペを見ながら
アナウンスしている。車掌としては臨時列車ほど
業務に神経を使う列車はないだろうと思う。乗客が
大半が大人しい通勤・通学客ではなく、私のようなちょっと動きに
目が離せない同業者が閉めようとするドアから顔を出していたり
駆け込み乗車したり、ホームの先端を歩いていたりするからだ。
幸いにそうしたトラブルはなく、順調に列車は走る。


野州山辺で下り列車と交換。
下り列車が遅れていると車掌のアナウンス。

15:23。県(あがた)でホーム停車した下り列車と交換。
15:24発車。沿線に1人か2人ほどカメラマンを見かける。

15:30.館林着。
個人的に最初のハイライトである車両の増結作業がある。
ホームの連結作業がある付近には先客がカメラを構えて
待っていた。ようやく臨時列車らしい雰囲気だ。











遠くで踏切の赤いランプが点滅してしばらくすると
同じ形式の車両が4両ゆっくりとホームへと入線。
直前で一旦停止。無駄のない停止に職人技を感じた。
すでにこちら側の乗務員室には黄色いヘルメットをした
作業員が2人待っており、連結されたことをホームで
緑色と赤色の旗を振っている人が確認すると、
作業員は貫通扉を開いて、向こう側と通れるように
テキパキと幌をボルトで締め始める。
そうした作業を終えた後に乗務員による最終確認。
まずドアが正常に開閉するかを一度確認したあと、
乗客が立ち入らないように、乗員室のドア施錠を
確認し、ようやく向こう側へ通れるようになった。
貫通扉が内側に開いたまま固定されたので、
間近でヘッドマークを観察できる。

こうした連結作業を見ていると、今はなき
寝台特急、「富士・はやぶさ」や「なは・あかつき」の
連結作業をふと思い出した。
15:46、10両となって館林を発車。今度は10両編成の
一番後ろの車両に向かう。

行きは普通列車を乗り継いだが、途中の茂林寺前で
どっと人が降りていった。ちょうど見頃として
ポスターでも告知されているためだろう、
この間訪れた「野鳥の森ガーデン」への観光客であろう。
そして帰りはこの館林で人が乗ってくる。
茂林寺前、そして館林や太田へ廻って帰る人たちが
大半だろうと思われる。足利市で降りたときにも
開催中のウォーキングイベントでリュックを背負った
中年の夫婦を多く見かけた。

車内をよく見ると、ピンク色の表紙の小さなパンフレット
を見ている人たちがいる。
この間使ってみた「ふらっと両毛フリーパス」を買うと
貰えるパンフレットだ。けっこう利用者はいるのかもしれない。

16:09。久喜着。16:14発車と車内アナウンス。

久喜の次は東武東武公園。
通常の普通列車は東武動物公園まで各駅停車しかないから
特急以外で通過駅がある普通列車は珍しい。

そして東武動物公園を出て、春日部に停まると北千住まで
ノンストップ。ここで東武伊勢崎線の種別だと快速運転となる。
地下鉄内は各駅に停車するが、田園都市線は急行運転となり
これは最後まで乗らないわけにはいかない。



春日部を出て、いくつか通過するホームが後ろへと流れ、
ホーム先端ではこちらにカメラを向けている姿が見えた。

16:37。北越谷通過。
16:38。越谷通過。

このノンストップ区間で小説を読んでいる人がいたが
やはり臨時列車とあってまわりが気になるのだろう、
時折小説から目を車窓に車内に落ち着きがない。

16:51。北千住着。
次のハイライトは地下鉄線内である。
まずホームの案内表示器だが、味気なく「臨時」。
英訳では「Special Train」と切り替えて表示されていた。
これはどの駅でも同じようだ。





17:09。地下鉄のトンネルへ。
地下鉄線内はダイヤが過密のため、停車しても
停車時間がわずかなため、地下鉄ホームに停まっている
ところを車外から撮影は無理かと思ったが、なんとか
撮影には成功した。





つぎは予想していなかったが、思わぬハイライト(?)
渋谷からは田園都市線となる。三軒茶屋を出てから
車掌に連絡があったようで、受話器が耳にしながら
車内のどうやらドア上にある行先案内表示を見ている。
無表示のままになっているので確認せよという連絡だろう。

17:47。地下鉄のトンネルを抜けると
車内アナウンスで次は二子玉川と告げながら、
乗務員室内にある操作パネルで行先表示をさせようと
しているようだ。二子玉川に到着してドア上を見ていると
表示器はまず、「二子玉川」だけを表示してから、
しばらくして「急行 長津田」と表示されるようになった。

田園都市線内のホームの行先案内板は「急行 長津田」。
臨時などが表示されるかと期待していたが、
用意はしていないのだろう。ちなみに「急行 長津田」
はダイヤ乱れなどでしばしば見かけたりしたので珍しくない。





長津田に到着すると、乗客が降りるとそそくさと車庫へ。
18:10。長津田のホームを出発。車庫へ向けて走り去ったが
車庫への入線待ちで少し離れたところで停車していたらしく
ホーム先端、中央離間寄りにはカメラを構えている人が
何人か立っていた。私がホーム先端に来た頃には
車庫の奥へと姿を消すところだった。

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