2008年6月17日火曜日

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勤務の関係で、開業初日に行けなかった副都心線に乗ってきた。
某掲示板で話題になっていたように、遅延に次ぐ、遅延でもう
時刻表が全く当てにならない。
この状態では定時運転が実現するのは、もう少し先の話かもしれない。

池袋から各駅下車の旅で、渋谷まで乗ってみたが、オーバーランして
ホームドアとの位置がずれ、位置修正していた場面にも遭遇。
私が北参道に下りるころには和光市から直通運転を取りやめて、
池袋~渋谷の折り返し運転となってしまった。

お陰で乗車中の車内からはトンネルの壁をよく観察できた(笑)
つまり、前の列車が詰まって信号停止が頻発していたということだが。
通勤路線なら、ストレスを溜めて職場に向かうことになってしまう。

前置きが長くなった。
直通運転している、西武池袋線にも併せて乗ってみることにした。


まずは有楽町で例の店でインディアンを食べて、腹ごしらえ。
有楽町線でまずは西武池袋線直通の準急小手指行きに乗り込む。
それまでスムーズに走っていた電車が、池袋に近づくにつれて・・・
とうとう減速したかと思うと、前の列車待ちで停止してしまった。

それだけではなかった。行先もわからない。
乗ってきた電車である黄色い帯の7000系は練馬に到着。
準急小手指行きから、各停小手指行きへ。
発車間際で更に各停清瀬行きに変わり、おまけに向かいのホームに
止まっていた黄色い西武電車が引き継ぐように、準急飯能行きとして
先に発車してしまった。
もうこうなると、西武池袋線にとっては単なるお荷物列車である。

小手先を目指していた筈が、清瀬行きに変わってしまったので
清瀬で下車してみることにした。駅から少し離れた歩道橋から撮影。
特に他にすることがないので、そのまま池袋へ戻ることにした。
有楽町線の池袋行きで戻ると、また途中の信号停止で時間を食うので
一旦西武池袋線の池袋へ戻ってから有楽町線に乗り換えることにした。


まずは副都心線の池袋。有楽町線とは別にある新線池袋として使われていた
ホームをそのまま使っている。新しくなった路線図では、
同じ池袋とあっても停車するホームがそれぞれ離れているから要注意だ。
有楽町線、副都心線それぞれ乗り換えるなら、小竹向原となる。
(小竹向原から先は池袋方面へは線路が分かれるため、ホームは別になる)

椅子はアクリルを分厚くした様な板状のものを曲げた洒落たデザイン。
降りる駅によって、描かれている模様は異なっていた。
ただし、座り心地はあまり良くなかったが。






準急だったので、要町と千川は通過。実際には前の列車詰まりの影響で
通過駅なのに数分停車。もう準急の意味を成していない。
そしてようやく小竹向原に到着。






そのあとも何度か信号停止を食らい、ようやく和光市に着く。
乗ってきた電車も普通志木行きだったのが、副都心線のダイヤ乱れに
巻き込まれて和光市止まりとなり、回送となってしまう次第・・・。
予想以上にひどい。





さてここから先が今回のメイン路線。
だが目当ての渋谷行きがなかなかやって来ない。
向かいの池袋からやってくる電車は団子状態。すでに後に列車が待っていた。
和光市から池袋を通り、途中新宿三丁目をそして終点渋谷へと至る副都心線。
十数分待って、ようやくやってきた。
これほどまでに各駅停車が待ち遠しい経験は初めてだ。


【雑司が谷】




予想はしていたが、なかなかすんなりとは行かせてくれない。
何度かの信号停止。
お陰でどの列車に乗ってもトンネル観察し放題(笑)
ようやく雑司が谷に降りることができた。
それまで池袋から先も線路が続いているのは見えていたが、
開業でようやくそこから先を覗くことできるようになったのだ。




さて、雑司が谷駅から外へ出てみる。
都電荒川線の鬼子母神駅が目と鼻の先にある。
都電荒川線にも都電鬼子母神駅があるが、それはひとつ池袋方面へ
ずれたところにある。
ならば、雑司が谷駅ではなく鬼子母神駅で良いのでは?




少しその辺を歩いてみると、昔ながらの商店街を通って鬼子母神の社がある。
商店街と、鬼子母神、そして歩いている人たち、走り回る子供たち、
都電を待っている中学生の女の子の後姿。なぜかほっとする空気があった。
東京だが、都会にはない空気がそこにある。
鬼子母神の境内には、駄菓子屋の店がある。懐かしくてつい買ってしまった。
ココアシガレット。32円。


都電荒川線にもこんな橋があった。ちいさな発見。


【西早稲田】







高度経済成長の雰囲気がまだ少しある見るからに古い団地が大きく聳え立つ。
その足元には公園が設けられ、ベンチには思い思いに地元と思しき人たちが
午後の談話に講じている。そして住居下のコンビニという具合に昔ながらの
寝具屋、クリーニング屋、個人経営の喫茶店に見上げれば、
運動会にあったような旗を吊るした紐がいくつも渡されていた。




各駅には洒落たベンチの他に、改札の外に目を引くアートがある。
その中で、個人的に一番面白かったのはこの「地下鉄之図」と題された絵。
写真ではわかりにくいかもしれないが、車両が二階建てになっている。
1階のドアから乗り降りし、階段で2階に上がるようになっているようだ。
しかもよく見ると、車両によっては横に寝そべっているだけでなく
湯船がつくられて、湯に浸かっている人たちもいる。なんとも奇天烈だ。

それだけ当時、地下鉄が走り始める前は道路の地下に電車が走ることなど
なかなか信じられていなかったわけだ。
「地下鉄の父」こと、早川徳次の計り知れない苦労が偲ばれる絵でもある。


【東新宿】





駅から降りても、駅周辺で見るところがない。
住所は新宿七丁目。新宿七丁目ってこういうところかという印象。
ホームは方面で別になっている。池袋方面は一階下のホームに下りる構造。
そしてホームは狭い。
南北線にあるようなホームドアみたいな壁。この後を急行が通過する。
各停と線路の配線が逆の気がするが、どうなのだろうか?


この駅では某掲示板でも話題になっていたオーバーランに遭遇。
しばらくそのまま止まったまま、ようやくゆっくりとバックして位置修正。
これが何度も起きていれば、いやでもダイヤは乱れると納得。


【新宿三丁目】





少し歩けば新宿だけに乗降客は多く、にぎやかだ。
個人のブログで言及したとおり、丸ノ内線との乗り換えは楽だ。
階段を少し上ったところにすぐにホームがある。
赤坂見附、銀座方面への移動には便利だろう。個人的に。
副都心線ホームに戻って、入線してきた電車を撮ったが、
色の具合でちょっと見ただけだと、丸ノ内線に見えてしまう(笑)

【北参道】







ここも同じく見るところがない。少し歩いていけば明治神宮だが
それなら次の明治神宮前が近い。
外に出たときはすっかり薄暗くなっていた。なんか時間が飛んだような
不思議な気分になった。例えるなら「地下鉄に乗って」の冒頭、主人公が
地下鉄の連絡通路を歩いて、外に出たらタイムスリップしていたシーン。
(といっても原作か映画を見ないとわからないネタですまない)

【明治神宮前】








ものすごく進みの遅いすごろくをしている気分になってくる。
どんな風景に出くわすか、楽しみにしていた小旅行気分から、
電車の遅延がさらに拍車をかけてくる。
駅の風景、椅子、改札外のアート、駅名版、駅前の風景。
だんだんと事務的にこなすモチベーションになってきてしまった。

JR原宿駅とは目と鼻の先。千代田線にも乗り換えができる。
ただし、新宿三丁目よりは若干歩かされる。
もうこの時点で、帰りは青いロマンスカーMSEで帰ろうと考え始める。



ホームの真ん中あたりへ行き、天井を見上げていただこう。
今まで無かった吹き抜け空間が、ちょっとした開放感を与えてくれる。
できるなら2階部分から、このホームを見下ろしてみたいが、
どうやらその場所はないようだ。


【渋谷】

この副都心線各駅下車の旅の終点。
そこは近未来の駅だった。







イスのデザインからすでにSFの世界。
2012年にはここから先、横浜まで東急東横線へ直通運転が予定されており、
ホーム2面4線の真ん中2線の線路は、すでに引かれている。
ホームとホームの間には、線路を跨ぐ形で通路が設けられているが、
東急東横線との直通運転が開業すれば、この通路も無くなる。
だからいずれは向こうのホームに止まっている電車にこの通路を走って
駆け込む乗車することはできなくなる。




逆にいえば、こうした風景が撮れるのは今のうちである。
ホームの端まで行くと、トンネルの向こうからやってくる電車が見れる。
振り返ると、まるでトンネルウォークをしているようだ。




横浜方面の端に行くと、天井にはあの話題になっている吹きぬけ。
携帯やデジカメで見上げて撮影する者がちらほら。
一番上の階にはいけるが、真ん中の階はまだ閉鎖されている。
その真ん中の階へ続いていると思しき階段もまだ入れない。
上から覗くと今は通路しか見えないが、東急東横線が乗り入れた際には
列車が走る光景を見ることになる。通過同士のすれ違いはさぞ迫力がありそうだ。


吹き抜けにも驚いたが、この改札へと続くエスカレータもカッコイイ。
写真ではちょっと伝わらないのが残念だが、実際にご自分の目でご確認を。
特に改札からエスカレータを降りるときに、感じるはずだ。
個人的に近未来、SFを想像させるこのエスカレータにダフト・パンクの
「ワン・モア・タイム」聞きながら乗るといい感じかも。




こうして各駅を降りてみたが、従来よりもより人の目がいくところに
デザインが重要視されており、地下鉄だけれどそれをあまり意識させないような
工夫が見られる。
コンセプトは「おしゃれな地下鉄」かもしれない。


【おまけ】


環境面にも配慮ということで、自然換気を使用するところも特筆すべきところ。
改札を出て、15番出口(東京メトロの渋谷駅構内案内図を参照してください)
には地上へ出るエレベータと隣には階段がある。
この階段、ちょっと昇ればすぐに地上に出るのかと思いきや、けっこう長い。
それこそどこまで続いているんだと突っ込みたくなり、長い長い螺旋階段を
昇っているような気分になってくる。エレベータを使わないと確実にくたばる(笑)

そのそばの天井を見上げると、地上の建物がちらっと覗けた。
まだ工事中のようだが、ここから自然換気するのだろう。


駅だけでなく、雑司が谷の都電荒川線のような小さな発見もあった。
それにたった数駅とはいえ、それぞれ降りて歩き回ってまた次の駅への
繰り返しだったので、さすがに歩き疲れた。いい運動にもなった。
これで遅延さえしていなければ、すこしは違ったかもしれないが・・。

運動不足と散歩を同時にしたいと思っている貴殿、出かけてみてはいかが?


あまりにも疲れたので、副都心線で明治神宮前に戻り
千代田線で大手町から青いロマンスカーに乗ったのは余談(笑)

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

この間はコメントいろいろありがとうございました。

東京メトロ副都心線の各駅停車のレポート詳しくありがとうございました。
各駅と周辺の様子がよくわかりました。
一度乗車してみたくなりました。
今度副都心線を訪ねる時の参考にさせていただきます。

開業したのにこのところ運行ダイアが遅れているとさっきもTVニュースで報じていました。
ありがとうございました

ya さんのコメント...

コメントありがとうございます。

普通に使えるにはまだまだ時間が
かかりそうですね(笑)

私は通勤路線でないので
関係はないのですが、毎日使う人にとって
かなりのストレス路線であるかと。