2012年6月24日日曜日

つくもノヲ”X="1≠ 634


待ちに待った登頂日がやって来た。
頂は634mだが、人が登れるのは451mまで。
そこが東京で一番高い場所。ソラカラポイントと呼ばれている。

天気は良好、とまでは行かないが、雨の心配はなさそう。

まずは東京ソラマチでゆっくりとお昼ご飯にするため、朝は8時半過ぎに出発。
途中からロマンスカーに乗り換え、新宿へ。

新宿からJR中央線に乗り換えるのが一般的だろうが、
痛風の父を考慮し、乗り換えが少ない東京メトロを選択した。
「小田急東京メトロパス」を使えば、浅草まで切符を買う手間も無くてお得だ。

2時間かけて11時少し前にとうきょうスカイツリー駅に到着。
白い雲が広がってはいるが、視界を悪くするような雲行きではない。

駅から直結の入り口からウエストヤード、真ん中のタワーヤードを通り抜け、
押上方面のイーストヤードを7階までエスカレーターで登る。
私は体験がないが、滅多に行けないデパートに連れて行ってもらえる
あのワクワクに近いのだろうか。そんな気持ちになる。

11時20分。目をつけておいた洋食屋はすでに十数人の行列が出来ている。
家族連れ、あるいはカップルだけ。一人で来ている者は見かけない。
行列に加わったが、入場時間の13時までに食事にありつけるのか不安だったが、
あれよあれよと行列は進み、15分ほどで店内へ。

特製ハンバーグとオムライス、エビフライのセットを注文。
サラダとスープ付。東京でありがちな量は少なめ、値段は高めではなく、
見た目と裏腹にかなりのボリューム。やっとの思いで食べ終える。何も入らない。

ゆっくりと食事を終えてもまだ少々時間があるので、1階へ移動する。
食事とお土産にはあまり移動せずにお金を落としてくれるようにという
意図があるのか、同じイーストヤードに存在する。

ソラマチ商店街をブラブラしてから、再びタワーヤードの4階へ向かう。
メインとなるスカイツリーへの入場時間を過ぎたからだ。
入場時間前に行っても入場は出来ない。むしろ入場時間から少し過ぎた時間の方が
人の行列もそれ程なくスムーズに入場できると下見の際に案内の人に確認した。

その通り、それ程待つ事なくスムーズに入場チケットを発券出来た。
Webから予約した際に使ったクレジットカードを提示すると手のひらサイズの
入場チケットを手渡される。そして奥のエレベーターへ進む。

下見で見た時もそうだが、ここも天井には江戸時代を想像させる紋様がおしゃれ。
エレベーターも外見はまるで重箱みたいに重厚感あふれる意匠。
その重そうな扉が開くと、内装の天井付近も凝っている。テーマは桜。

この重箱は静かに揺れる事なくとても高速で上に上がって行く。
扉の上に設置されたパネルに表示されるのは高さと共に変化するスカイツリーの断面図。
始めは正三角形だったのが、ルーローの正三角形のように角に丸みを帯びて来て
やがて円になっていく。古の建築技術の粋、五重の塔が無ければ建っていないだろう。

展望デッキ地上350メートルからの世界。それはジオラマ東京。
動いている車、電車、人をじっと見下ろしていると現実と非現実の狭間を揺れに揺れる。

東京タワーはあんなに小さかった?低かった?
東京タワーでいえば、頂点からさらに20メートル高い視点となる。

さらに100メートル上がって見る。
先程とは別のエレベーターで昇るが、展望回廊へは別途1000円かかる。
このエレベーターも抜かりはない。天井の一部がガラス張りになっていて
シャフト内部が見られるようになっているのだ。シャフト内部がよく見えるように
上の方から明かり取りのように光が差し込んで明るい。かっこいい。

地上450メートルからの世界。それはズームアップ東京。
先程よりも100メートル高いので、建物などがさらに小さく見えるものと想像したが
想像とは違い、先程の景色をズームアップして見ているような不思議な感覚になる。
展望デッキよりもガラス張りの足元を近づいて見る事が出来るので、そのせいか。

寝不足だと何だか気分が悪くなる。

順路を進むと、少しずつ上り坂になっている。一般人が立てる一番高い場所、
451.2メートルは「ソラカラポイント」と呼ばれている。柱にソラカラちゃん。

すぐ左隣のガラス張りをじっと目を凝らすとここにも遊び心。
電光掲示板の文字が空に揺れて浮かんで見える。「高い」場所だけに抜かりはない。

最後に展望デッキへ降りる。登りはエレベーターだったが、展望デッキに関しては
3フロアをそれぞれエスカレーター、階段で行き来する事が出来る。
その一番下のフロアの目玉は東京タワーなら「ルックダウンウィンドウ」だ。
床の一部がガラス張りになっていて、真下が覗ける。

吸い込まれそう。何だか酔って来た。

帰りは行きとは違う重箱に乗り込む。今度のテーマは鳳凰。
天井付近が黄金色で眩しい。今度も揺れる事なく、秒速10メートルで一気に地上へ。

上で酔っ払うわけには行かない。

場所は浅草へ移動。浅草一丁目一番一号。神谷バー。
大正13年から場所を変えずに100年近く営業している。

前にも父と母と3人で浅草日帰り旅行の際にともに来た事がある。
だから今日は2回目。浅草に来るなら帰る前にこの酒場でゆっくりしなくては。
前回はデンキブランだけだったが、今回は電氣ブラン オールドも飲んでみた。
前者はアルコール30度に対してこちらは40度。あまり飲みすぎるとぶっ倒れそう。

オールドは最初の一杯だけ。あとはデンキブランと生ビールの小ジョッキを交互に
ゆっくりと飲みながら、おつまみを食べる。
おつまみの値段も安いが、そこらの安い居酒屋なんか足元に及ばない。
とても美味しいのだ。手抜きはない。
天ぷら、ジャーマンポテト、ピザ、マグロの刺身。どれも旨い。

昼ご飯としてここで食事しても良いと思う。
もちろんデンギブランを飲みながら。

アルコールが強いから少量でもすぐに気分は天国。とても気持ちいい。
どんな場所よりもこの酒場の雰囲気が落ち着く。時間を忘れてしまう。
今後、神谷バーに行く事は多くなるような気がする。また来よう。

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