2009年12月14日月曜日

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鉄道時刻表としてもうひとつ
気になっている時刻表がある。
それが「JR貨物時刻表」である。

私鉄を含めて、旅客列車の時刻表は
どの本屋でも大抵販売しているものだが、
この貨物時刻表は特定の本屋にしかない。
我が地元からならアキハバラの書泉まで
行かないといけない。

久々にアキハバラの空気を吸いに行こうと
小田急線で新宿経由でアキハバラへ。
アキハバラそばの書泉で目的の時刻表を購入。
この貨物時刻表、旅行で愛用している
同じ「JR時刻表」が1150円に対して、2400円と
ページの厚さの割りには少々高い値段。

アキハバラ特有のノイズと空気を感じてみる。
良く見ると前あった店が別の店になっている。
まるで自作パソコンのパーツ交換のように。
少し前までなかったが、ニコニコ動画でも人気の
初音ミクが今ホットな萌えキャラクターとして
動画の2次元から飛び出し、3次元のこの街で
客を集めているようだ。

中央通りを通り過ぎ、銀座線末広町の少し
上野寄りにある喫茶店に入り、先ほど購入してきた
貨物時刻表のページをしばらく繰ってみる。

貨物は単にタンクやコンテナ、甲種車両輸送だけ
と思っていたが、他にも規定サイズのコンテナに
入らない荷物を運ぶための特殊な貨車によるもの、
特定区間だが石炭輸送や、オフレールステーション
略してORSだが、つまりコンテナなどを貨物駅から
貨物駅までトラックでの輸送も実施されている。

そしてこの貨物輸送もタンクやコンテナなどの
「貨物輸送」と甲種車両輸送などの「車扱輸送」に
大別され、輸送料は輸送する重量の1トンあたりと
運賃を掛け算したもの、輸送が翌日にまたがる
場合など貨物を積載した貨車やコンテナなどの
留置料や使用料、それに発送料や到着料、
別途通常料金など料金計算がちょっと複雑だ。
輸送するものが貴重品や作業員に危険を及ぼす
恐れがある物であれば、これら料金に割増される。
あとは荷主ではないからどうでもよいことだが、
特定の貨物駅では、冬季(12/1~翌年3/31)にあたる
コンテナ貨物は料金割増があるとのこと。
ということはこの不況では、これから来年に向けて
貨物列車の出番が少なくなるということだろうか。

さてメインとなる時刻表を見てみる。

まず索引地図だが、これは「JR時刻表」と同じように
日本地図に路線図が描かれているが、旅客路線と
比べると貨物営業線は驚くほど少ない。
少子高齢化が進み、乗客が少なくなって
旅客路線の多くが廃止されてしまったらこんな感じに
なるのかもしれない。それほど少ない。

我が地元の小田急電鉄も新型車両や車両検査の
甲種輸送で御殿場線を経由することがあるが、
索引地図では御殿場線の松田や下曽我は
臨時の車扱取扱駅になっている。
つまり御殿場線が貨物線としては臨時扱いであり
時刻表には載っていないのである。

時刻表では輸送する貨物の種別が示されているが、
甲種輸送を含む車扱輸送までは区別されていない。
列車種別で高速貨物を示す「高速」か、
編成内容で「その他」となっているものとなるが、
実際どのダイヤが使用されるかまでは分からない。
甲種輸送については鉄道情報雑誌である
「ダイヤ情報」などに乗っている情報を確認する
しか手段がなさそうだ。

荷主にとって運転日が限定される列車に注意が必要だ。
貨物列車は旅客列車とちがって運転日の限定は
ないものと思っていたが、よくよく思えば同じ鉄道である。
当然線路の保守等が必要になるのだ。
列車番号の先頭に「Ⅹ」(実際は▽△がくっ付いた形)が
あるものは運転日が限定されているものを示す。

この列車番号だが、旅客列車のように下りは奇数、
上りは偶数というルールではなく、あくまでも列車番号が
運用単位になっているようだ。だから列車番号だけでは
下りか上りかは区別できない。

さてここで2つの謎が偶然見つかった。
アキハバラ近くの喫茶店でページを捲るうちに
時刻表を見ながら実際にやってくる貨物列車が
自分の見方と合っているのかを確認してみたくなった。
分かりやすく、近場ということで武蔵野線の南流山へ
向かうことにした。時刻表では貨物駅だけではなく、
我々が利用する駅も一部記載されている。
ひとつは貨物駅も兼ねているためであるが、
もうひとつは作業等はないが、運転停車するためだ。

この南流山も運転停車する駅になっている。
ホームに降り、列車が走り去ると赤い電気機関車EF81を
先頭にして、中央の線路でコンテナを積んだ貨物列車が
待機していた。やがてしばらくすると先ほどの列車と
同じ方向にゆっくりと動き出した。

この列車の行先を調べてみようと貨物時刻表を見る。
どうやら21:27に南流山で運転停車し、私が乗ってきた
武蔵野線が発車するのを待ってから、
次の越谷ターミナルへ21:38到着するらしい。
列車番号は時刻表から記載から79か91だろうか?

この列車が南流山で運転停車中に蘇我方面に
すれ違った貨物列車があった。
貨物時刻表には付録のようにダイヤグラムの白い紙が
挟まれていた。それを見るとすれ違った列車番号は
3090ということらしい。

さてこの2本の貨物列車だが、まず列車番号が
79か91と思われるものから確認してみる。
家でゆっくりと貨物時刻表を調べてみると、
列車番号に従えば運用されている機関車は
EF81ではないようだ。
「JR時刻表」では列車番号から気動車か電車か
は区別ができるが、どういう形式の車両かまでは
分からない。対して「貨物時刻表」では列車番号から
どんな形式の機関車が使用されるか「機関車運用表」
で確認することができる。

そして使用されるEF81が配備されているのは
「機関車配置表」によると富山機関区と門司機関区だけ。
先頭の赤いEF81の後に続いていた番台は91。
つまりEF81-91だが、配置表にはないのである。
何らかの都合で運用変更になったのだろうか?

次に列車番号3090について。
先ほどの列車番号79か91で使用される機関車は
運用変更があったのかもしれないと何とか納得したが
こちらはもっと謎だ。「土・休日運休」なのである。
確認した日は土曜日。つまり走っていないはずだが
実際に走っていたのを南流山のホームから確認した。
正確にいうと「土・休日運休かもしれない」である。
というのは、他の列車番号はみな、運転日指定を
示す「Ⅹ」が先頭に付いているが、この3090だけは
この「Ⅹ」が付いていないのに、「土・休日運休」と
記載されている。どちらが正しいのだろうか?

そもそも時刻表の見方も正しいのかと言われると
ちょっと自信がない。

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