2008年9月13日土曜日

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【2日目 『ふたたび熊本へ』】





案の定、朝起きれず。
いや正確には目覚ましで目が覚めたが、あまりに眠くて
そのまま二度寝、三度寝を決め込んでしまった。

目が覚めると時計は9時半少し前。
肥薩線で鹿児島中央へ向かおうとすると、早朝の始発に
乗らないといけないために行程がかなり厳しいが、
熊本から大分を結ぶ阿蘇高原線、つまり豊肥本線ならば
昼前に八代に出ても、余裕でその日のうちに本日のゴール
である小倉には辿りつける。

幸いにもこのホテルのチェックアウトは11時。
11時少し前にホテルを出て、八代11:12発の6342Mで
熊本へ戻っても、熊本には11:47着。
終点大分へ向かうための阿蘇高原線は熊本発14:40。
つまり3時間近く熊本で時間が出来るので、
市街で昼飯を食べながら、熊本市電に乗りながらの
観光ができるのだ。

少し遅い朝飯に買っておいた菓子パンを食べる。
シャワーで寝汗を流して、ホテルを発つ準備をする。

10:50。一晩お世話になった宿を後にし、八代駅へ。
八代11:12発、6340M熊本行きは熊本に11:47に到着する。
ホームで待っている間に、線路を挟んだ改札側の
ホームには九州横断特急4号の赤い列車がやってきて
先に熊本へと出発。すぐ後に目的の6340M熊本行きが入線。




熊本11:49着。
ここでまた「はやぶさ」の赤い機関車と青い車体を出会う。
昨日下関で見たのは、東京行き。
そして今ホームにいるのは丁度到着した熊本行き。
今年3月15日のダイヤ改正で、それまで朝7:36に到着して
いたが、11:49着と昼前に到着するようになった。
廃止が本当の話なら、残り3ヶ月足らずで姿を消すことになる。
恐らく私にとってはこれが見納めとなるだろう。






熊本駅に降りる前に市電の一日乗車券で市電に乗ることは
決めていた。そして市電に乗る少し前にあの太平燕
(タイピーエン)を食べるために、辛島町電停に降りる。

辛島町電停そばの「くまもと阪神」8階に「中華園」がある。
迷わず頼んだ太平燕セット。今回はおむすびバージョンに。
今回は何か地元の集まりで予約が入っているようで、
窓側の席は座ることができなかった。

お腹が満足したところで、店の外を少し見てみると
前回は気づかなかったことがここでもあった。
この8階には熊本城が見える休憩場を設けていることを知る。
ガラス張りに平行して椅子が設置され、タバコも吸えるように
なっており、ご年配の方々のちょっとしたサロン状態に。

この8階以外にも休憩できるところを多く設けて、
「疲れないデパート」というコンセプトらしい。
そんな疲れないデパートを出ると、真夏のような暑い
日差しと入道雲が広がっている。




前回の熊本旅行では行けなかった辛島町から分岐する
上熊本方面に乗ってみた。
しかし時刻は14時近く。熊本駅へ戻る時間を考えると、
上熊本までは行けそうにない。

途中の新町という電停で降りてみる。
健軍町~熊本間だけでは気づかない風景がある。
踏み切りの風景。まるで江ノ電の腰越付近の風景のようだ。
ここから少し近辺を散策もしてみたいが、そろそろ熊本駅に
戻らないといけない。

やってきた市電で辛島町へ。辛島町から熊本駅行きに乗る。
14:30過ぎ。なんとか間に合いそうだが、ぎりぎりだろう。
そんな状態であと数駅で熊本駅前というところで、
すでに扉が閉まっているのに乗り込もうとする中年女性二人。
電停ではないところで乗り込もうとしているので、
段差が激しく乗り込むのに苦労している。
後ろを見た運転手も親切で乗せたのだろうが、目的の列車に
乗れるかヤキモキしている時に何を考えているんだ!と
心の中で強く叫んでいた。なんとか2分前には熊本駅前到着。
まったくハラハラさせる・・・。



走りながら改札へ向かい、青春18きっぷを駅員に見せながら
まだ目的の列車が止まっていることにほっとしながら、
なんとかぎりぎり、14:40発1455M 肥後大津行きに乗り込む。
時刻表では3回、肥後大津、宮地、豊後竹田で乗り換えとなる。

熊本からしばらくは熊本市街を走っている雰囲気が抜けること
がないが、入道雲を後ろに見ながらやがて阿蘇高原線という
名前に相応しく周りに人工物少なくなってくる。




肥後大津15:17着。
ここで向かいのホームで待っている437D 宮地ゆきに乗り換え。
ここからが阿蘇高原線らしい区間の始まりだといえる。
イベントとして。立野のスイッチバック。
急勾配のため、箱根登山鉄道のように方向転換しながら登る。
進行方向右側の窓から今登ってきた線路がちらっと見える。






立野を過ぎたら、後方展望を楽しもう。
単線の線路の周りは緑。そして背後にも山々が連なる景色。
同じ単線でも北海道の根室本線とは全く違った景色である。
阿蘇を左側に見ながら、緑色の中を進んでいく。






宮地16:11着。
ホームの先に伸びる線路の向こうに入道雲。
根室本線のような何もないただ向こうへ伸びていく線路の
向こうに入道雲がよかったが、これもなかなか悪くない。

ホームの鏡から。手前の家々が大変邪魔である。
家さえなければ、かなりよい絵になるのに残念である。





宮地からは16:55発 2425D 豊後竹田行きに乗っていく。
宮地の次、波野は九州で一番高い駅であることを知る。
宮地から先もまるで鉄道模型の中の風景をを走っている
ようなそんな不思議の中を走っていく。




豊後竹田から終点大分までは、1457M 大分行きに乗る。
しばらくは緑の中を走っていくが、やがて景色は夜で
見えなくなってくる。






大分19:05着。定刻。
失礼ながら大分は実際に来るまで新山口のような駅前を
イメージしていたが、だいぶ近代的な街並みに驚いた。


大分も博多のように工事中らしく、乗ってきた豊肥本線は
高架ホームのため、下の日豊本線などのホームを見下ろす
形になる。期間限定の眺め。



次の列車まで1時間少し時間がある。
ここで夕ご飯とする。でもそれほど予算はないから、
ビールを飲みながら豪勢なご飯とは行かない。
こうして去年からぽつぽつと日本の色んな駅前を見てきたが
どこもそれほど大して変わらない。
申し合わせたように、コンビニや商店街があり、ゲームセンター
パチンコ、カラオケ、居酒屋とビジネスホテルから駅前まで
歩けば厭らしい雰囲気はどこも同じである。

大分ではカツカレーライスを食べる。
30分かけてゆっくり食べる。




今日乗る最後の列車は20:15発 2560M小倉行き。
夜の大分はネオンが輝いて、近代的な街並み。
終点小倉までは各駅に停まっていく。
お客が乗っていようがいまいが、定刻どおり発着する列車。
少しの間、宮脇俊三になった気がした。






1分も遅れることなく、再び小倉へ。22:58到着。




振り返ると、自動販売機の横にサボ(サイドボード)置き場があった。
他の駅にもこうして現役で使わわれているとwebで見たような気がするが。


今日の宿はグリーンランド小倉。
3300円と安い値段で泊まれることもあったが、
カプセルホテルを体験したいこともあって、いい機会でもある。

想像はしていたが、歓楽街の呼び込みの店員が声を掛けてくる
そんな通りの端にこのカプセルホテルはある。
カプセルホテルには珍しいのかはわからないが、外出は何度でも
可能だったが、今夜はもう外出する気は起きなかった。

各カプセルにはテレビがある。なぜかコンセントはない。
だがこれも珍しいのだろうか、フロントに頼めば充電できる。

音量が気になるので、テレビはイヤホンで聞きたいが、
手持ちの携帯プレーヤーのイヤホンでは差し込めない。
差込口の穴が大きいのだ。
フロントで販売している専用のイヤホンではないといけないのかと
仕方なく購入したイヤホン。

だが購入したイヤホン、これは100円ショップで売っている
一般のイヤホン。やはり差込口に合わない。
店員に見てもらう。ジャックが外れてしまっていることがわかった。
覚悟はしてたが、イヤホンが聞ける上段のカプセルに替えてもらう。
横の足場と手すりを使ってカプセルへ昇り降りする度に、
寝台特急「北斗星」でB寝台の上段を思い出した。

テレビのチャンネルでアダルトチャンネルがある。
おあつらえ向きにイヤホンで聞けるテレビ。する行為はひとつだ。

朝早く起きて、門司港駅へ寄る予定だが
おそらく起きれないだろう。寝ようと思ったら、2時過ぎ。

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