2009年7月5日日曜日

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交通費0円の旅。
定期券区間だけで乗り降りしてみた。

改札入場した同じ駅からの出場は30分以内。
違う駅なら4時間以内。

たとえば相模大野から新宿までが定期券の区間として、
相模大野から改札に入場したら30分以内であれば、
また改札を出場することができる。
そして4時間以内であれば、町田や新宿から改札を
出場することができる。

このルールに従っていれば
同じホームには長くて3時間ほど居座ることができる。

しかし、実際にやってみようとホームのベンチで
座り続けてみると、駅員なんかの目が気になってくる。
だから長くて1時間もいたら、別の駅へ来た列車で移動する。


最初は相模大野。
相模大野に向かうまで、今乗っている列車を運転する
「運転士見習」の黒い腕章をした新人運転士を「ストーカー」
しようと考えた。といっても、この運転士が運転する列車に
乗るだけだが、運転士が次にどの列車を運転するかは
日が出ている明るい内なら運転席を覗けばすぐに判る。
小田急の場合は運転士の右側に縦長の白い紙がある。
「行路表」と呼ばれるもので、各運転士の運行スケジュールである。

運転士というと、自分や他の客と一緒に乗っている列車だけを
運転しているイメージが強いが、「行路表」をよく見ると、
我々が普段見ている時刻表の列車が、始発駅に着く前の
車庫から出庫したり、回送として運転する時刻まで
ひとつなぎの線で結ばれて記載されている。
今乗っている列車が行先の途中で切れている場合は
その駅で他の運転士に交代するという意味だ。

で、この運転士の行路表をそっと見てみると、
急行 新宿行きとして運転しているこの列車をどうやら相模大野で
他の運転士と交代し、相模大野15:45発の各停 本厚木行きを
運転するという業務らしい。

相模大野に着いたら、駅内の事務室でしばし休憩だろうか。

が、相模大野に着く少し前に気が変わった。
改札から出さえすれば、例のルールを気にする必要がない。
一旦改札を出てみることにした。

相模大野は車両を検査したりする工場があるため、留置線の
線路が何本も広い敷地に広がっている。





沿線のマンションの前の道路からもその様子を観察できるが
よく見ると、奇妙な真っ白な車体が横たわっている。
「犬神家の一族」に出てくる白い仮面をかぶった男を思い出す。
5000形という古参の車両で、今もまだ同じ形式のクリーム色に
青い帯のいわゆる「小田急顔」として活躍しているが、
その青い帯を真っ白なフィルムか何かで覆っているらしく、
青い帯が消えただけでもこれほどにも奇妙な印象に変ることに驚く。
ネット上の噂では解体されるらしい。

15:45。そろそろ例の新人運転士が運転する列車がやって来る。
ヘッドライトとともに銀色と青帯のステンレスの車体が走り去る。
さっきの列車で後から見ていた私が線路沿いにいる事など
きっと気づいていないだろう。



奇妙な白い車両を後にして、今度は海老名へ戻る。
海老名では6月の人身事故で新宿や藤沢まで出張したことで
一時話題になったあの赤い1000形が、普段見られる新宿寄りの留置線
ではなく、検査のためだろうか、反対側の箱根湯本寄りの留置線に
ひっそりと停められている。なかなか見られる光景ではない。

まずはホームから撮影。
それに飽き足らず、一旦改札を出て、外からも撮影。
留置線すぐそばの自転車・バイク置き場の高い塀が邪魔だったが、
なんとか背伸びして撮影。かなりピンボケしているが、これが限界。






しばらくして後の回送に備えて、元の留置線へとゆっくりと移動。
ちょうど特急ロマンスカーの通過待ちで待避線に急行列車が
ホームに停車していたたため、車内のドア越しから撮影する
ことになってしまった。少々恥ずかしい・・・。

それからは日の出ているうちに赤い1000形が箱根湯本方面に
回送されないかと、定期券の例のルールに気をつけながら
他の駅に移動しながらも時間を潰してみたが、日が落ちても
回送される気配がない。

夜になるにつれてお腹も空いてくる。
今回は交通費0円の旅。実際には出掛けに108円のペットボトルの
コーヒー飲料を買っているが、それ以外は出費しないで帰ることにしている。
余計な出費とならないうちに家に帰ろう。

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