2009年11月16日月曜日

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毎度の客先会議で大阪へ出張しているが
私の後任が徐々にメインで会議を進めるようになり、
今年中でこの大阪行きも最後となるだろう。

もう何度も乗ってきた白い新幹線はさすがに飽きた。
行きの新幹線では最新車両であるN700系に
新横浜から乗っていく。すかさず窓側席に座る。
自作のGPSによる位置情報取得cgiを携帯電話で呼び出し、
新横浜~新大阪まで1分おきの位置情報を意味もなく
記録してみる。こうでもしないと2時間半近くは退屈である。
9時過ぎの熱海付近を通過している際に、トンネルと
トンネルの合間に東海道本線の線路が見えたくらいで
あとはスピードが速過ぎて景色を覚えていない。

帰りの新幹線の新大阪ホームで、それぞれ
ひかりレールスターと1編成となった500系が
ホームに並んで停車しているのを確認すると
ついつい携帯電話のカメラを向けたくなる。

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土曜日。歯医者に行く。
虫歯になりかけている歯に被せ物をしてもらうために
少々歯を削った。削る前にされた麻酔が効いているため、
むこう2時間はあごの辺りが腫れているような気持ち悪い
感覚を我慢しないといけない。

家でじっとしていても2時間は食事できないので、
このまま東京方面へと出かけてみることにした。
有楽町に着くまでにこの麻酔による変な感覚が
なくなれば、いつもの店で昼ごはんとしたい所だが
新宿についてもなかなか感覚は消えてくれない。
このまま今日実施されている尾久車両センターの
公開イベントに行こうかと山手線の上野方面に
なんとなく乗ってみる。
西日暮里から千代田線で町屋まで。
町屋からこれもなんとなく都電荒川線に乗っていく。
尾久車両センターが尾久駅への近道かもしれないと
途中の小台で下車する。そのまま荒川車庫前方面へと
歩いていくと、荒川車庫前のすぐそばに車両展示が
されている。今日は休日ということでちょうど公開日だった。
黄色い「TOEI STAFF」と書かれたスタッフが
他の子連れの人に話しかけていたが、展示されている
車両が車両の原型になっているらしい。







白い車両の中では昔の銀座4丁目あたりの風景だろうか
それを再現した模型ジオラマが展示されている。
ガラス越しに映る昔と今。
荒川車庫前から670m歩くと尾久駅。すぐ近くであった。
前に都電雑司が谷~鬼子母神前に走る都電の車両を
真下から覗ける鉄橋を発見したが、これも小さな発見だろうか。
尾久車両センターへ行こうと、そのまま尾久駅へと行ったが
残念ながら最終入場時刻である14:15を過ぎていた。

日曜日は小田原へ向かうことにした。
15日、22日、23日。
これら休日で走る臨時の特急ロマンスカーがある。
その名は「メトロもじみ号」。
毎度小田急はこうしたネタ列車を運行しているが
小田急ユーザーのひとりとしては見逃すわけにはいかない。

北千住~小田原間を1往復する。
途中伊勢原に停車するだけで、本厚木を出てしまうと
新百合ヶ丘まで停車しない。大山や丹沢への足を謳っているなら
せめて秦野にも停車すればいいのにと思うのは個人的な意見。

当日、北千住発に乗ろうかと思ったが、9時前出発。
乗るためには早起きしないといけない。
そこで小田原発に乗ることにした。
小田原でも1時間ほど時間が余ってしまったため、
駅前の商店街をブラブラとしながら、見つけた喫茶店で
遅い昼ご飯にする。その店のセットメニューはランチタイムを
過ぎていたが、店の人は快く注文を受けてくれた。

地元のおばちゃん達がまるで友達の家にお茶をしに
来るような感覚で店の人と会話が弾んでいる。
会話の中で店の人が「お客様のわがままを聞くのが仕事」
と話しいていたのが聞こえた。
地元色が強い店とても好きだ。瓶ビールを飲みながら、
そんな空気にしばらく身を委ねるのが楽しい。
知らない土地を走るローカル線で、車内の地元の人たちの
会話が聞こえてくる楽しさだろうか。




小田原駅へ戻る。
ホームにはすでに青い車体が発車を待っていた。
側面、正面とも行先表示には「メトロもみじ号」。
満席に近いのかと思ったが、当日でも席は余裕であった。
というより、小田原発車時点で席はガラガラ。
だが、途中の停車駅で徐々に人が乗ってきて、
ほどほどの乗車率になった。
購入した特急券には「臨時82号」と記載されている。
せめて「メトロもみじ号」で記載してほしいものだ。

車窓に目を向けると、ぽつぽつとホームでカメラを向ける
人たちを見かけるが、目立つほどではない。
鉄道マニアとしてはちょっと寂しいような複雑な気分だ。
あと2日間運行されるか、急ぐことでもないということだろうか。



千代田線内のゆっくりと通過するそれぞれの駅の
行先案内は「臨時」の表示。
「通過」かと思ったが、知らない人が見ると、
臨時列車が停まるのかと勘違いするかもしれない。
一駅だけ何故か、「先発 北千住」の表示になっていたが。

北千住でも撮影で人だかりというのはなかった。
MSEという青いロマンスカーが千代田線でもそれほど
珍しくなくなったというのがあるのかもしれない。



そのまま車庫へ入るであろうそのMSEを後続の列車で
追いかけるべく、綾瀬で下車。
綾瀬から北綾瀬行きのワンマン列車に乗換え。
乗ってしばらくして右側に青い車体がすぐ隣に見えた。
てっきり車両基地まで戻されたのかと思ったが、
この列車が北綾瀬まで行くのを待機しているのだろうか。
そう思って、北綾瀬のホームで車両基地へと戻るであろう
そのMSEが来るのをしばらく待ってみたが、一向に来ない。
来るのかもしれないが、帰りが遅くなってしまうので、
そのまま北綾瀬車両基地を見てから帰る事にした。
基地沿いの道を歩いて暫くすると、基地上を跨ぐ長い
歩道橋がある。ここが唯一のビュースポットである。
12/5の車両基地公開まではこの歩道橋で我慢である。

そのまま綾瀬駅まで歩いてみる。
歩くと結構距離があるような気がしたが、
実際は4kmほど。時間は40分くらいだろうか。
綾瀬から北千住まで千代田線。
そのまま同じルートで帰るのもちょっと退屈なので
北千住から日比谷線で中目黒まで。
中目黒から東急東横線で自由が丘まで。
自由が丘から東急大井町線に乗り換える。
大井町線は最近、溝の口まで延伸された。
急行列車は長津田まで運転。乗った列車は
大井町線直通の急行長津田行きだったが、
ずいぶんと便利になったものである。
長津田まで行くなら、中央林間まで行けばいい。
そう思うのは私だけだろうか。

2009年11月11日水曜日

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小田急線の「ファミリー鉄道展」のように、
東武鉄道も2005年から毎年1度開催しており
普段は見ることができない車両工場内や車庫を
公開して車両撮影ができるイベントが
「東武ファンフェスタ」である。

さて、このファンフェスタだが
実は最初から行こうと計画したわけではない。
思いついたら旅に出たりする性格だが、
今回は東武鉄道のホームページを見たり、
鉄道関連の雑誌を読んでいたわけではないので
直前までこのイベントを開催する事は知らなかった。

話は少し前にさかのぼる。
実は前のニッキで書いた鉄道博物館で40直前という
男性に出会った事を書いた。
名は蒲倉康雄。1970年生まれのおうし座。
昔は平塚で今は秋葉原の寮に住んでおり、
失念してしまったが職場までそこから通勤していると。
実家は福島で、メールアドレスと電話番号を教えてきた。

この鉄道博物館ではそれまで会話が少し弾んでいて
私自身、軽快に警戒を解いてしまい、
こちらもメールアドレスと電話番号の交換に応じた。
その男性にしばらくして自分のブログのURLを書いた
メールを送ったのだ。

その男性からメール受信。
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了解です。ありがとうございます。
因みにあの後は長野を往復しました。
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彼とはあの日、鉄道博物館を後にして大宮で別れたが
手にしていた「土・日きっぷ」が余っているからと
これから長野へ行くと話していた。
おそらく新幹線に乗っていたのだろう、私と同じように
純粋な「乗り鉄」なんだとこの時点では思っていた。


さらにしばらくしてから再度彼からのメール。
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お疲れ様です。
はくつるのリバイバル運転ですが
上野発6日(金)20:40との情報が入ってきました。
私は仕事が終わってなんとかギリギリ行けそうですが
どうですか?
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職場が定時で終わればそのまま上野駅へ行くつもりだったが
この日は残業で行かれなかった。
これが結果として行かなくてよかったことが後で判明する。
行っていたら面倒な事になっていたに違いない。

そして翌日の夜。
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昨日は残念ながらタッチの差で
リバイバルはくつる間に合いませんでした。
友人からの情報で車両は24系客車で機関車は
EF81-138だったそうです。
明日は鉄道イベントが3つ位ありますが行かれますか?
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とまあ、この時点でも親切な鉄道好きとしか思わなかった。
どんなイベントがあるんですか?とそんなメールをすると
彼から返信。
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東武フェスティバル(南栗橋車両基地で10:00~15:30)
都営フェスタ(志村車両検車場で10:00~15:00)
あと確か埼玉高速鉄道の情報がありますが
場所がよく掴めておりません。
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ここで東武ファンフェスタがあることを知る。
後々このメールを見返すと、埼玉高速鉄道の場所が
よく分からないと書いているが、よくよく思えば
この鉄道会社の公式サイトを見ればすぐに分かる話。
このときはそんな些細な事も気にしていなかった。

ならば、このファンフェスタに行こうかなとメールすると
彼から返信があった。
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一応私も東武に行こうと思います。
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この時点では「一応」という表現に
鉄道博物館で話して感じた印象である
主体的に動くタイプでない、控えめな人で、
鉄道オタクの気まぐれから行かないこともあるかも
という意味で認識していた。
だから彼に現地でまた会えたらいいなと純粋に思っていた。






ファンフェスタ当日。
地元からファンフェスタが開催される南栗橋車両工場の
最寄駅である南栗橋はかなり遠い。
小田急線で新宿まで出て、そこから中央線に乗り継ぎ
神田から浅草線で浅草へ。浅草から東武伊勢崎線経由で
東武動物公園へ。少し後に浅草を出発するスペーシアが
残念ながら満席。急行電車で頑張って乗っていく。
南栗橋に着いたのは出発してから3時間半近く。





駅前にはこのイベントのためにファンフェスタ会場へ
直通する無料のバスが東武鉄道自社で運行していた。
そのバスに揺られること数分。バスの正面窓から
鉄道車両がすぐ近くに留置されているのが見えると
「東武ファンフェスタ」の横断幕が貼られた入り口で
バスは停車する。








早速、付近に留置されている車両を撮影開始。
デジカメは最近壊れたばかりで携帯電話のカメラ・・・。
でーんと建つ白い車両工場はシャッターが開放され、
その周りには休憩用車両として、10000系(かな?)が
入り口近くと車両撮影ができるように車両が並べられた側に
留置されている。普段はホームからしか乗る事ができない
開かれたドアを地面から設置された仮設の階段で昇るという
これもまた貴重な経験である。

東武鉄道が開催しているイベントだが、JR東日本以外は
いくつかの私鉄が限定の鉄道グッズ販売のテントを
出しているところはこの間行ってきた、日比谷公園で
開催された鉄道フェスティバルとほぼ同じである。
昼飯に駅弁を、寝台特急「さくら」のロゴマークが入った
キーホルダー型の爪切りを買った。
鉄道フェスティバルと大きく違うのは、
工場内で実施されるクレーンによる車体持ち上げと
台車への車体移動や、実車のドア開閉体験だろうか。





車体持ち上げ、移動、台車への取付。
実際に見るとかっこいい。
台車への取り付けは上から一定の高さまで車体を下ろし、
後は台車側にある穴と、車体側にある穴がうまく入るように
確認しながら、ゆっくりと下ろしていく。
そして位置を確認できたら、片側ずつ台車に接続する。








ドア開閉体験では長蛇の列に並び、30分ほど待つ。
付き添いの黄色いヘルメットを被った作業員に
ドア開閉などに車掌が運転士に合図を出す合図ブザーを
押してもよいかと頼んでみたが、断られてしまった。残念。
そしてまずこれも貴重な乗務員室を撮影してから、
ドア開閉ボタンで扉を開けようとするが、
単に下の「開」ボタンを押すのではないことを知る。
この10000系の場合は捻りながらでないと押せない。
逆に上の「閉」ボタンは押すだけでよい。
タイミングで難しいと思ったのは閉まりかけたドアを
再度少し開けてすぐ閉める再開閉である。
ドアが閉まりかけのときにこの「再開閉」ボタンを押すと、
少し開いてすぐに閉まる。
この操作に慣れるのにも練習が必要だが、
乗務する車掌さんはさらに乗客の安全に神経を使う。
その大変さをほんの少しだけ理解できた気がした。


















さて工場内のそうした体験に満足したところで
彼から会場に着いたとのメールがあった。
この時点でも鉄道好きだと純粋に思っていたから、
私より近いところに住んでいるのに遅いかなと思ったが
そんなものかと思い、露店で買っておいた駅弁を休憩車両で
食べてから合流しようという旨でメールする。









しばらくして彼が登場。この間といでたちは変わらない。
時間は14時少し前。
14時15分からの車輪の車軸への取り付けを見学する。
専用の機械に外れている車輪と車軸を固定し、
お互いの位置を合わせたあとに取り付ける車輪とは
反対側の車軸の先端を機械が突き出ている棒(?)が
ゆっくりと「ドン」「ドン」と大きな音を発しながら押し付け、
車輪の真ん中の穴に車軸が入っていくのがわかる。

最後の実演となる車体の持ち上げと移動、台車取り付けを
見学するが、鉄道好きなら携帯電話といえども写真を
取るところだがどうもあまり意欲的でない。
後になって理由が判明するのだが。


会場から南栗橋駅行きの無料バスへ向かう途中、
彼が大宮あたりでお茶でも飲まないかと誘ってきた。
その名も「サイゼリヤ」。ここでもまだ気づかなかった。

バスに乗る。
ふと彼がメールをしていたので、横からちらっと見えた文面。

「対象者を捕らえました」

ここですべてを理解したのである。
このまま大宮へノコノコ付いていってはいけない。
仕事の電話があるかもしれないから今回は止めておくと
咄嗟な言い訳で断った。

南栗橋のホームで列車を待つ。
ここでも東武野田線で大宮へ行かないと誘ってくる。
大宮から湘南新宿ラインで帰ればいいと。
JR使うから運賃が高いからと断る。

急行中央林間行きに乗る。
発車するまでやたらとイライラしてくる。
発車してからもイライラしてくる。隣で座る彼がこれから
春日部で降り、私も大宮へ連れて行こうと考えているからだ。
しかも先ほどのバス同様にまた仲間にだろうか、
メールをしようとしていたが、今度は私が見ていることに
気づいたらしく、webサイトに画面を切り替えていた。

すでに計画されていて、春日部から別の仲間を呼んでいて
私を無理やりにでも連れて行こうとしたらどうしようかと
春日部に到着するまで正直怖かった。
そのイライラというか、恐怖というか、それを紛らわすために
しばらくして鉄道とは関係ない話をすることになる。
会場では鉄道の話で盛り上がったのに、帰りの電車の中では
もうあまりその話に興味がない態度になっていたからだ。

歳をとって体力が衰えてくるから、いつでも歩けるように
ウォーキングで足腰を鍛えていると話す。
最近は物騒な事件が多くて、もし殺人犯に追いかけられたら
逃げるだけの自信はあるかと聞いたら、笑って「ない」と答えた。

少し前だが、アキハバラの交通博物館で
今回の鉄道博物館同様に別の人だったが声をかけてきた。

太った体型でどもりがちでリュックサックを背負い、
小さな時刻表を手にしていた。
新横浜で待ち合わせないかというその彼からのメールに
鉄道の集まりだと信じていた私は新横浜まで行った。
果たして改札を出たところで、彼と彼の友人と紹介された
若い男性とともにまずは近くのファミリーレストランで
食事をしながら話をすることになった。

鉄道の話はほんの最初だけ、徐々に世間話から
本題の話になってきた。「運を使い果たすと~」という話を
し始めて、ようやく宗教勧誘だと気づいたのである。
そこからさてどうやって逃げるかを考え、
そのままでは帰らせてはもらえないだろうと
「興味があります」と話したら、すぐ近くで見てもらいたいものが
あるということでこのままでは連れて行かれることは確実。
会計を済ませて店の外で取った行動は、仕事の電話が
かかって来たから帰らないといけないという作戦に出たのた。

そのまま早歩きで行こうとすると、2人のうちの友人と
紹介された男性は強引に私を引き止めようとする。
あまりにしつこいのでそのまま全速力で逃げると
その男性だけが執拗に、新横浜駅のホームまで追ってきた。
男性は私の背負ったリュックから手を離そうとはしない。
その場で押し問答になり、その体勢で近くのキオスクの
店員に「助けて欲しい、通報してくれ」と伝えるが困り顔。
その店員が通報したのか、鉄道警察隊が1人やってきて
事情を聞こうとする。私が咄嗟に「勧誘されています」というと
男性は「証拠はあるのかよ!」と警察隊に吼える始末。
警察隊としてもまだ事件が起きていないのにそれ以上
関わることはできず、また2人だけの静かな押し問答になる。
横浜線の列車がやってくる。リュックを頑なに放そうとしない
男性に引っ張られながら、なんとか列車のドア際に立つが
それでもドアが閉まる直前まで手を話そうとはしなかった。
発車すると同時に彼は走ってホームから去ったようだが
そう見せかけて別の車両に乗り込んでいるかもという
恐怖から途中駅で降りて、次の列車に乗って帰った。

その強引に私を引き止めようとした男性だが、
一度だけアキハバラの中央通りから少し入った路地に
1人座り込んでぼぅーとしているのを見かけた。
こちらはスーツ姿だったから気づかなかったかもしれない。
興味本位で声でもかけようかと思ったが、止めておいた。

とまあ、長文になってしまったが
春日部で降りて大宮のサイゼリヤに行けば
このような展開が待っていることは確実で、面倒である。
もしかしたら、その強引に私を逃がそうとしなかった
男性にも会う可能性があったかもしれない。

それでも春日部で降りた彼が降りたフリして別の車両に
乗り込んで尾行されるとも限らなかったので、安全のために
まっすぐ家に帰る列車には乗らずに途中で乗り換えたり、
コーヒーを飲んだり、スーパーで商品を見てまわったり
駅から別の駅へ歩いてみたりと、時間は少しかかったが
尾行されていないことを確認して帰ることにした。

家に帰って某掲示板の書き込みを見て驚くことになる。
検索するとあるスレに辿り着いた。宗教法人「顕正会」。

公式サイトもあり、約120万人会員を擁しているそうだが
今回の彼、前回新横浜であった2人の男性とともに
この宗教法人の勧誘員ということがわかった。
この顕正会、いろいろと過去に事件を起こしていて
問題視されている宗教法人であり、検索するといくつも
関連情報がヒットする。

そんな彼らの勧誘活動範囲は結構広いようで、
鉄道関連のイベントではよく出現するということで、
某掲示板の住人間で監視されているほど有名な人たちで、
鉄道博物館で出会った彼が名乗った「蒲倉康雄」を含めて
何名かの勧誘員の名前が書き込まれている。

誰かを勧誘する度に色んな偽名を使ってるのかと思ったが、
警察につかまってもよいのか、はたまた学習能力がないのか
同じ名前、それもどうやら堂々と本名を使ってるらしい。

そして先ほど記載した彼から受信したいくつかのメールと
この某掲示板の書き込みからどうやら次の状況だったらしい。

まず、次のメールについて。
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お疲れ様です。
はくつるのリバイバル運転ですが
上野発6日(金)20:40との情報が入ってきました。
私は仕事が終わってなんとかギリギリ行けそうですが
どうですか?
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昨日は残念ながらタッチの差で
リバイバルはくつる間に合いませんでした。
友人からの情報で車両は24系客車で機関車は
EF81-138だったそうです。
明日は鉄道イベントが3つ位ありますが行かれますか?
----------------------------------------

団体ツアーとして設定された臨時列車で、
リバイバル運転された寝台特急「はくつる」は
上野駅20:40頃に発車する。
その撮影に行かないかと誘っている内容。
ちなみに「情報が入ってきました」と書いているが、
JR東日本の公式サイトで見ればすぐ分かる情報だ。

結果として当日の6日は残業したために、
間に合わずに行くことができなかった。

そして翌日。
彼から「はくつる」の撮影に間に合わなかったとメール。
東武ファンフェスタで会ったときにも、北千住方面から
上野へ向かう途中だったが、上野に着く前に
「はくつる」とはすれ違ってしまったと話していた。

しかし、某掲示板の書き込みには・・・
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53 :名無しでGO!:2009/11/06(金) 20:51:23 ID:RpelQsX1O
蒲倉、只今上野13番線に登場。
はくつるの発車直後に来たから、はくつるの運転を
知らなかったかもしれんな。
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今振り返ると、私が上野13番線ホームにノコノコと
やってくるのを改札付近で待っていたに違いないだろう。
鉄道の話で油断させて、そのまま勧誘するために。
「はくつる」が発車しても一向に私の姿が見えないので
うろうろと探し歩いている姿を目撃したのかもしれない。


宗教勧誘されるところだったという目で見ると、
鉄道イベントに行かないかという次のメールもおかしい。
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東武フェスティバル(南栗橋車両基地で10:00~15:30)
都営フェスタ(志村車両検車場で10:00~15:00)
あと確か埼玉高速鉄道の情報がありますが
場所がよく掴めておりません。
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一応私も東武に行こうと思います。
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「あと確か埼玉高速鉄道の情報がありますが
場所がよく掴めておりません。」と書いているが、
先ほど同様にweb検索すればすぐに分かる情報だ。

東武か都営で迷ったが、東武に行ってみると返信すると、
向こうから「一応」と断ってから、行ってみるとの返信。
この「一応」とは彼の控えめなそうな性格からではなく、
勧誘対象である私が来るかどうか、「はくつる」の件が
あるから「一応」という意味だったのだ。
つまり、私が来さえすれば、彼にとって東武だろうが
都営だろうが、まったく問題ないのだ。

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69 :名無しでGO!:2009/11/10(火) 20:45:54 ID:4+wA0+Ri0
土曜日の尾久車両センターのイベントも要注意だな
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この書き込みを見て思い出したが、
彼が話した中で「尾久」や「江ノ電タンコロ」を口にしていたから、
この尾久車両センターの公開イベントや江ノ電のタンコロまつりに
姿を現すに違いないだろう。


この宗教勧誘員の存在を知ってしまってからは
それまで何も気にせずに楽しめたこうしたイベントも
行く先で彼らが気になり、行くのが少々億劫だ・・・orz

同好の士には注意されたいと言っておこう。