2008年7月26日土曜日

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【多摩川の旅 4日目】



最終日の朝。今回もよく眠りこけていたようだ。
だが少し眠い朝7時過ぎ。昨日は眺めることができなかった
部屋からの眺めをしばし楽しむ。昨日夜屋上で見た県道の端を
西東京バスが横切っていく。

寝汗でぐっしょりだったので、たまらず浴衣から着替えたので
二度寝した事になるが、寝起きの汗を流すことに風呂場へ行く。
今日もこの暑さならしばらくして汗を掻く事になるだろうが、
ボディソープとシャンプーで綺麗に寝汗を洗い落とす。

まったりと部屋で荷物の整理をして、8時に食堂へ。
朝飯も立派なものだ。橋本屋旅館と甲乙つけ難い。
飯を食べる前に従業員からりんご、オレンジ、野菜のどの
ジュースかよいか訊かれたので、私はりんごを友人は野菜を頼む。



朝飯を食べ終える頃に先に部屋に戻ると友人が席を立ち
しばらく一人で食べていた頃にふと気配を感じて振り向くと
昨日見た犬がぬっとこちらに顔を出していて、またびっくり。
従業員も特に彼を引っ込めるために出てくることもなく、
しばらくするとまたどこかへ居なくなっていた。

鍾乳洞へ向かうバスの出発時間から9時にはこの旅館を出発
しないとならない。朝飯を食べて部屋に戻り、荷物を持って
部屋を後にする。
勘定を払う際、鍾乳洞へ行くことを告げると入場料が
100円割引になる券をもらった。向こうへ着いたときには
割引券のことは忘れて使わずじまいだったのは余談です。

奥多摩駅のロッカーに余分な荷物を預けて、鍾乳洞行きの
バスのりばに並ぶ。
並んでいるとかなりの人の列になったが、バスに乗っていると
わかったが、途中の登山口を目指す人たちが殆どだった。







今日は月曜日だが休日。そのため鍾乳洞バス停でなく、
その2つ手前の東日原止まり。ここから30分ほどかけて
鍾乳洞まで歩くことになる。
山道ゆえに急カーブの連続であり、バスはよく揺れる。
途中の登山口があるバス停でお客の殆どが降りると、
ガランとした車内に。しばらく走っていると、バス停で
方向転換をしてからバスは止まった。
かなり高度があるところなので、バス停からの眺めも良い。

山の頂上付近は雲でよく見えないことも手伝って、まるで
今にも仙人が登場しそうな雰囲気。そんな景色を楽しみながら
朝から暑い日差しの中をゆっくりと鍾乳洞まで目指して歩く。





日原鍾乳洞の看板とT字路が見えてくればもう少しで到着する。

歩くこと30分ほど。
ようやく鍾乳洞の入り口の看板が見えてきた。


入り口の階段を下りたところに見学券売り場。
見学券(600円)を購入して、左手の橋で川の向こうに渡ると
洞窟の入り口がある。




















入る前から、ひんやりとした風を肌に感じる。
天然のクーラーは、年間を通して10度前後に保たれている
そうだ。
鉄柵の入口からすぐに下り坂になっている。
鍾乳洞の岩壁と蛍光灯という組み合わせが私の地下探検への
心を痛く刺激して病まない。公開されている地下世界ではなく
誰も目を触れない地下世界こそにロマンがあるという信条だが
それでも直接自分の肌と目と耳で感じると興奮してくる。

案内では40分ほどで一回りできるそうだが、ゆっくりと写真を
撮りながら歩いていったので、1時間ほどかかった。
入口から広い空間に出るまでに2本のルートがある。
急な階段を上がってまた階段を降りてくる新洞ルート。
新胴を通らないでそのまま行くルート。

途中に地獄谷に行くルートと行かないルートに別れるが、
どちらも広い空間に出る。

広い空間に出る。写真では伝わりにくいだろう。
この興奮はご自分の目で確かめて頂きたい。

個人的にはこの広い空間、そして新洞ルートが素晴らしい。
奥多摩にこんな地下空間があるとは今回の旅をするまで
ついぞ知ることはなかった。東京最西端の地下探検である。


鍾乳洞入り口から少し離れた場所にラーメンなどの食事処が
あるが、店員のおばちゃんの態度が大変気に食わない。
袋を余分に一枚もらうのに難儀するのだ。




そんな店を後にして、来た道を奥多摩駅へ行くバス停まで
歩いて戻る。バス停ではすでに人で席が埋まっている状態で
バスが待っていた。
バスが奥多摩へ着くと、友人に待ってもらってあるところに
走っていった。

奥多摩は東京の最西端ならコンビニも最西端。
本当は昨夜撮影しようかと思ったが、デジカメの電池を充電
していたために帰りの電車に乗るギリギリの時間になって
しまったのだ。

次の発車は14:19。電車に乗り込み、しばし今日までの旅が
長いようであっという間に終わってしまったことを別れを
惜しむように話す。

しばらくすると電車は青梅に向かって動き出した。
徐々に後に離れていく奥多摩駅のホーム。



私は2駅先の鳩ノ巣駅で降りる。昨日友人が行った白丸ダムの
地下施設が気になってしまったからだ。
鳩ノ巣駅のホームに降りても、電車はすぐには動き出さない。
下り電車を待つためだ。しばらくして下り電車が反対側の
ホームに停車。また発車した後に、友人を乗せた電車は
青梅へゆっくりとカーブしながら遠ざかっていった。

静かな鳩ノ巣構内。線路をまたぐ階段を昇り降りし、
下りホームから改札へ出る方式だ。



改札を出て右へ曲がり、しばらくすると国道に出る。
その国道のトンネルを通って、5分ほどするとまたトンネル。
その花折トンネルの手前に白丸魚道入口の看板がある。






最初は奥の道を行き、左下に見えるダムの地下にあるものと
思ってダム上を往復していたが、ダム中央にある案内図を
見てダムに降りるのではなく、先ほどの道をそのままさらに
奥に行くと友人の動画にあった螺旋階段の入り口が見えた。




受付で簡単な説明を受けたあと、右手の訪問ノートに書く。
書かなくてもよいが、書いておいた。
地下施設へ降りていく螺旋階段。鍾乳洞とは違う興奮。
魚がダムの中を通り抜けられるようにした「魚道」施設だ。
独特の構造には魚が通り抜けられるだけでなく、
休めるようにもしているそうだ。
覗き窓からしばし覗いて見たが、魚が泳いでくる姿は見えず。








500mくらいの魚道だが、アーチ型の天井と蛍光灯の
組み合わせが、どこか秘密の地下施設を連想させる。






こうして2箇所の地下世界を巡り、旅を終えることにした。
拝島で八高線で八王子。八王子から横浜線で町田へ。
疲れてしまったので、ちょうど来た小田急ロマンスカーRSE
のスーパーシートを奮発してしまった。

初めて乗ったが、1人掛けシートで背もたれが深く倒せる
シートはすごい快適だった。

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